創造する経営者: 新訳 (ドラッカー選書 2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478320747

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  • ドラッガーの本は、刺激的だ。
    その内容を要約するだけで、一体なにが求められているかがわかる。

    要約。

    はじめに
    (1)事業戦略を初めて提案。「成果をあげる経営」となった。

    企業の現状の分析。企業の外部の経営環境。
    いかに外部の世界に対し体制を整え、いかに業績を上げるか。
    企業の外部の世界を分析し、いかに自らを位置づけるか。
    今日の事業の経営と明日の事業の創造のバランス。

    (2)市場と製品の分析。

    陳腐化したものの体系的廃棄。
    市場におけるリーダーシップの価値。
    イノベーションの目的。
    この事業を取りまく外部の世界の現実は何か
    この事業において業績をもたらしてくれる領域は何か
    この事業はいかなる状況にあるのか
    この事業はなにか

    (3)「伝承を知識にまとめ、思考を体系にまとめることは、
    人間の能力を卑しめてマニュアルに置き換えることと誤解されがちである。
    もちろん、そのような試みは、ばかげている。
    愚者を賢者に、無能を天才に変えられるような本はない。」

    第1部;事業の何たるかを理解する。
    第1章 企業の現実

    (1)未来は明日つくるものではない。今日つくるものである。
    エグゼクティブが、未来に対し、十分な時間と思索をさいていない。
    明日をおろそかにしていることは、一つの症状にすぎない。
    明日をおろそかにしているのは、今日のことをほっておいては、
    先に進めないからである。

    企業にとって、本業の仕事は3種類ある。
    ①今日の事業の業績を上げる。
    ②潜在的な機会を発見し実現する。
    ③明日のために新しい事業を開拓する。
     
    (2)成果や資源は、企業の内部にはない。
    いずれも企業の外部にある。
    技術、販売、生産、経理のいずれも、活動があって、
    コストを発生させるということだけは、確実である。
    成果を生むか、無駄に終わるかを決定するのは、企業の外部にいる人間である。

    (3)成果は、問題の解決ではなく、機会の開拓によって得られる。
    成果をあげるには、資源を問題ではなく、機会に投じなければならない。
    成果は機会の開拓によってのみ得ることができる。 
    機会の最大化は、企業にとっては、単なる効率ではなく、
    成果こそが、本質的に重要である。
    いかに正しく行うかではなく、いかになすべき仕事を見つけ、
    いかに資源と活動を集中するかである。

    (4)成果は単なる有能さではなく、
    市場におけるリーダーシップによってもたらされる。
    業績を上げるためには、顧客や市場において、
    本当に価値があるものについて、リーダーシップを握ることなければならない。

    (5)今日存在するものは、すべて昨日の産物である。
    物事は、予想したとうりに起こらない。
    未来はつねに違ったものになっている。

    (6)企業は自然現象ではなく、社会現象である。正規分布しない。
    業績ではなく、作業の量に応じて力が注がれている。
    断片的なアプローチでは、問題はみえない。
    事業を理解するためには、事業全体をみなければならない。

    あまり規模が小さいために、あるいは分散しているために、
    コストを発生しているだけの製品に対しては、
    できる限り力を入れないようにしなければならない。
    コストが発生している分野に集中せず、努力を分散させてしまっている。

    今必要なことは、正しい答えではなく、正しい問いが必要である。
    製品やサービスの分析から始めるべきである。
    業績をもたらす領域の分析は、製品の分析からスタートする。

    「経営者の条件」「創造する経営」をよんで、
    以下のように、自分への指針とした・・・

    ●経営者になるために

    自分をマネジメントできないものが
    部下や同僚をマネジメントできるはずがない。

    いかに多くの知力と知識を使い、懸命に働き、
    いかに多くの時間を使おうとも、成果が上がらなければ、業績とはならない。

    成果を上げることは習得できるが、教わることはできない。
    あくまでも、自己鍛錬である。

    1、汝の時間をしること

    (1)時間の浪費をやめよ。やめてもよいような仕事をするな。
    (2)できそうもないことにかかわって時間を浪費しない。
    (3)見切りをつける能力をやしなえ。

    2、どのような貢献ができるか

    直接的な成果。価値の創造と価値の再認識。明日のための人材育成。
    (1)いま、つねに正しい決定ができるような情報を収集する。
    (2)消費者が将来必要とする商品をつくる
    (3)将来しなければいけない意志決定の素材を作る

    3、強みを基準に

    「できないことはなにか」ではなく「できることはなにか」
    「だれが正しいか」ではなく、「なにがただしいか」

    4、最も重要なことから始める。
    2番目に回すようなことは、行ってはならない。
    きわだって成果を上げる領域に、力を集中する。

    (1)過去ではなく、未来を選べ
    (2)問題ではなく機会に焦点を合わせよ
    (3)横並びでなく独自に方向を決めよ
    (4)無難で容易なものでなく、変革をもたらすものに照準を高く合わせよ

    5、成果を上げるために

    (1)成果や資源は、企業の内部にはない。
     いずれも企業の外部にある。
    成果を生むか無駄に終わるかを決定するのは、企業の内部にいる人間である。

    (2)成果は、問題の解決ではなく、機会の開拓によってえられる。
    問題の解決によってえられるものは、通常の状態に戻すだけである。
    成果そのものは、機会の開拓によってのみ得ることができる。

    (3)成果は、市場のリーダーシップによってもたらされる。

    今日存在するものは、すべて昨日の産物である。
    未来は明日つくるものではない。
    今日つくるものである。

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