人間関係が楽になるアドラーの教え (だいわ文庫) (だいわ文庫 D 372-1)
- 大和書房 (2018年6月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479307082
感想・レビュー・書評
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人間関係に悩んで読んだわけではない。
本屋でアドラー心理学の言葉が目に飛び込んできたため、読んでみた。
アドラー心理学者との出会いは、元小学校教師の赤坂真二さんが書いた本を読んでからだ。これまで何気なくしてきた自分の行動を改めるきっかりとなり、自分の使う言葉も変化させてみた。そうすることで、周りの反応も変わってきたことからアドラー心理学の凄味を感じた。
今回、岩井俊憲さんの書いた本を読んでみたが、赤坂さんと重なるところが多々ある。アドラーが書いた本を読んだことはないが、かなり噛み砕いて説明していると感じた。
アドラー心理学の鍵となるもの、それは「感情には目的がある」ということ。これは、赤坂さんも同じことを書いている。
怒りという感情がある。怒りにも一次感情と二次感情がある。怒りは二次感情であり、怒りの元となる一次感情というものが存在する。怒りの背景には、「分かってほしい」のような別の感情があるのである。怒ることで何をしたいのか?を自問すると、意図が掴める。
アドラーは、役割に違いはあるが上下をつくらない考え方だ。立場による上下関係をつくらず、尊敬の念をもつことの重要性も説いている。だから、相手が自分のために何かをしてくれた時には、「偉いね」ではなく「嬉しいね」「ありがとう」など、貢献してくれたことを共感する。共同体感覚をもつのだ。
加点主義で人と関わる三大要素。
①共感する
②未来志向をもつ
③プロセスを重視する
人間関係が上手くいかない人は、他人を減点主義で捉えているようだ。 -
アドラー心理学に関しての著書が60冊以上ある岩井先生の書かれた実践的な1冊。アドラー心理学を知らなくても、ここに書かれていることを1つでも実践すれば、自分が変わっていくことに気づけると思います。人の悩みは全て人間関係から来ているのがアドラーの考えなので、まずは自分が変わることは人間関係を良くするための1歩。とてもよみやすく、わかりやすい1冊でした。
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「怒り」とは何なのか、等なるほどなあとなることが多かった!
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・人間関係を楽にするためには、簡単に言うと、自分が大人になるってことなのかもしれませんね。人間関係が苦しくなる人は、結局、ものごとを主観的に考えているから、ということだと思います。
『嫌われる勇気』を読んだ時、今一つピンとこなかったのが、目的論のところだったのですが「機嫌が悪いことにも、他者を近づけたくないという目的がある」など、岩井俊憲さんの解説を読むと、少し分ったような気がしました。
本来の目的を達成するためには、怒りがこみ上げてくるような時にも、直ぐに感情的になったりせず、理性的に最も良い手段を選択し実行した方が良いのです。
冷静に自分の気持ちを観察した上で行動することによって、相手との間に信頼が生まれ、長期的に協力し合える関係が築ける可能性が高まるのです。
岸見一郎先生の、目的論が良く分からなかった理由は、原因論と対比させ、原因論を否定していたからではないでしょうか?誰もが、原因論だって関係あるよね、と感じていたのではないかと思います?目的論と原因論は、論点がズレている話なのではないかと考えます…。
人間関係を楽にするためには、先ず、自分が譲歩しなければならないということだと思います。 -
There is no one who is not good at giving courage to others.
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人間関係を楽にするのに、相手や環境を変えるのは難しい。
けれども自分を変えることはできる。
まず自分を勇気づけからはじめる。
過去ではなく目的からなる未来志向が大事。
その後素直に相手に関心を持ち、勇気くじきにならぬよう関わる。
この本は日常生活に活かし習慣化して欲しい。 -
誰もが思っているような事が書いてあり、あまり心に響きませんでした。書いてあるようなことが上手く出来ないからみんな悩んでいるのでは…と思いました。日記をつけると良いというのはとても共感しました。
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●人間関係はトレーニングが可能です。嫌いだから単純に遠ざけてしまうよりも、思い切って触れてみることで、人生は大きく変わります。
●みんなに好かれている、と言うのは幻想です。同じように、みんなから嫌われていると言うのも妄想に過ぎません。だから好かれることに執着しなくても大丈夫。
●「ありがとう」はメールで送ろう。何度も読み返され、相手の中で感謝のメッセージが繰り返し再生される効果があります。
●劣等感は「かけがえのない友」、決して否定はしていません。
●自慢話は優越コンプレックス。根底にある劣等感を解消するために、自分ができるだけ大きく見せようとする行動に走ってしまう。家柄や過去の能力、人脈など。
●いちどでも復讐的行動をしてしまうと、相手との関係修復はほとんど困難なものになってしまいます。自滅的な行動である。一時的に快感を得られたとしても、長期的に見れば自分に得することがないのです。
●ライフスタイルは、今この瞬間から変えられる。
●いい人を続けた結果、人間関係がうまくいかなくなることが非常に多いのです。
●「自分だけが苦手な人」がいたら、自分の価値観は絶対的でないと認める。その人のリソースを認めて活用する。
◼️「幸せな家族は誰も皆同じように見えるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある」トルストイのアンナカレーニナの冒頭。
幸せに生きる家族は、シンプルな生き方をしているが、わざわざ不幸になるような生き方をする家族は、物事を複雑に受け止めて、結果として不幸を招いてしまう。