恋愛依存症の心理分析―なぜ、つらい恋にのめり込むのか

  • 大和書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479780724

感想・レビュー・書評

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  • 自分が同性へは安心感を抱き健全な関係を築けるのに対して、異性に対しては懐疑的で恋愛依存してしまうのは、幼少期に父親とあまり触れてないから?

    常に激しい関係なのは、落ち着いてくると不安になって、気をひくための攻撃をしてきたから。自分から波乱にしてた。

    相手と親密になり、自分の弱さをさらけ出して、頼ることが、恋愛においてより深い関係を築く大切なことだと思ってた。お互いにお互いを頼り依存しのめり込む事が健全な関係だと。でも、相手の中で自分を見出そうとするには限界があり、愛を求めることは増幅し続け要求はさらなる要求を生む。だから愛されることの欲求と満たされない不安な気持ちは消えない。思いと現実(相手の行動)のギャップから、孤独感に苛まれる。「相手ありきの自分」ではなく、自分の人生にプラスαで相手を置くこと。相手の存在を理想の自分、救済者、なんでもわかってくれる理解者にしたてあげるのでなく、一人の人間として観察し接すること。とても良い友人として。友人にしてきたように自分と相手に境界線を作ること。相手に自分の人生を託さないこと。相手は自分の一部じゃない。本当の意味で相手を評価する。自分の理想から評価するのではなく、人として。俯瞰する。

    サイクル
    恋愛依存者
    相手(自己管理ができてるように見える人)に強く魅かれる→救済者幻想で相手を自分の理想に仕立てる→幻想により唯一無二の存在を見つけたと錯覚する→相手への要望が強くなる、現実と理想のギャップに直面するが、否定し続ける→否定が崩れ、虚無感、絶望感に陥る、相手に自分との関係より大切なものがあると気付き、見捨てられたような気持ちになる→相手の気をひくことに渇望し、相手と深く結びつく為に攻撃をしかける→どうにもならない現実を受け入れ、怒り、哀しみ、絶望に打ちのめされる→復縁をしようとする

    回避依存者
    →相手に支配される事を恐れ先回りして回避しようとする、消耗されないよう感情を抑える、親密になることで、疲弊した経験がある。ただ、相手の世話をしたり優位に立つ事で、自己の尊厳を保てる

    結局、恋愛依存者も回避依存者も他者の中で自己の価値を見出そうとする。

    相手の存在で人生の意義は感じられない、相手が教えてくれるのは相手にとっての人生の意義。自分の存在意義は自分で見つけること


    自分の人生を生きる、自己管理を覚え、大人として自分を保護し、他人にその役割を期待するのをやめる、
    相手の邪魔をしない
    感情で相手を攻撃しない
    相手の現状を把握し本当の姿を見極める
    自分の現状を見極める

    相手を特別視しない、自分が友人や他人に対して接しているのと同じようにする

    すぐに関係を結ぶのは、してはいけないことと言われてても、自分にとっては慣れ親しんだ方法。健全な方法について自分は経験が浅い。

    相手の気をひくための攻撃の方法についてリストアップする、それの対処法を事前に考える
    →鼻で深呼吸、一旦相手のいる部屋を出て行く、
    自分は相手に好意を持っているが、相手の行動や行動が生み出す問題まで好きにならなくてよいと考える、
    依存症の事実と向き合い、その悪影響を認識してサイクルのどの段階にいるか整理
    激しい感情のやり取りを避け、あいてと自分の境界線を設定すること

    相手と喧嘩しそうになった時
    気持ちや意見を共有すること。
    今のことで私が感じたこと、聞いてくれる?
    物の見方については議論しない。自分が思った事をシンプルに伝えるだけ。相手を非難するのではない?お互いの意見のズレはなにか擦り合せること。別れるとか帰らないとか見捨てる言葉を言って脅さない。責めるのではなく、機能的にどう対処していくか冷静に答えを探していくこと。

    相手に要求を求め過ぎてしまうことを治していくには、、ファーストステップとして要求を具体的に伝える、結果に固執しない。断られても、人格否定ではなく、その事柄に対して進んでやりたいと思わないというだけ。親密さやサポートにNoと言われることは、逆に相手が自己管理できてるということ、むしろお互い依存しないですむということ。

    誤解しがちなこと
    恋愛依存体質が変われば完璧な人が見つかる
    関係が終わることは失敗したということ→逆にお互いに不幸になることがわかって事前に別れられたのだから成功
    無性の愛

    自分の要求に対し、相手がいくつYesNo 言ったかリストアップすることは、その人と最終的に付き合っていくべきか別れた方がいいかの指針になる

  • 三回読んで、やっと内容を体が受け入れられるようになってた。私は依存しやすい体質があることを自覚できてから、読めた。回避依存と恋愛依存は紙一重ですね。

  • 私はコレで男をやめました。

  • 恋愛依存症の心理分析。
    恋愛依存症の人は共依存と呼ばれる状態にあることが多いらしく、
    その共依存は自尊心を持つことがなかなかできない、
    そして他者との境界線を健全に設けることができない、
    自己管理が難しい、そして現状の認識を正しくすることができない
    このような症状を呈しています。


    共依存者の全員が恋愛依存症になるというわけではない模様。
    ここあたりの包含関係がちょっとわかりにくかったです。


    依存症にも二種類あって、恋愛依存症と回避依存症というものがある。
    恋愛依存症は、過度な関心と時間を
    「自分より優れた存在(ハイヤーパワーを持つ人)」にそそぎ、
    無条件で確実な愛情をもらえるものと確信している、
    そして相手との関係を結んでいる間、自己管理がおろそかになるという人のこと。


    一方の回避依存者は、対人関係以外のことに熱中し、
    対人関係における激しい感情を避けようとし、
    相手からの支配をさけるために自分のことをあまり打ち明けず、
    親密さを避けようとするタイプの人。


    両者ともに「見捨てられることへの恐怖」と「親密さへの恐怖」がありますが、
    恋愛依存症の方が「見捨てられる恐怖」が優位であり、回避依存者は逆。


    どちらも幼少期の体験に基づいていると筆者は述べますが、
    ここあたりは無理なこじつけを感じてしまいました。
    そういう面も確かにあるでしょうが、それだけとも言い切れないのでは。

  • 三葛館一般 146.8||ME

    恋愛依存症である当の本人はなかなか自覚することは難しいような気がします。
    いつも同じような恋愛をして失敗する人や、恋愛で苦しんでいる人、またこれから恋愛する人にも大いに参考になる一冊です。

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=32951

  • 恋愛依存という疑いがない人も読んでください。
    共依存についてわかりやすく書かれています。

  • 共依存回復に五段階の過程を設ける。否認、非難、人生に責任をとる、幼少期のトラウマを解放し適切な認識を育む、統合… その他、中核症状の詳細な解説。

    以上のことはあらゆる恋愛に当てはまる痴話喧嘩の原因の分析であり、成熟した愛への道標として読める。

    恋愛を国際関係に置き換えるのもおもしろい読み方。

  • 多くの恋愛依存症の人たちにセラピーを提供してきたピア・メロディさんの臨床体験の報告と、著者自身の恋愛依存症経験からの回復プロセス記録です。苦しい恋愛を経験してきた方、している方たちの恋愛パターンへの理解にもとても役に立つと思われる1冊です。

  • いつも似たようなタイプの異性に惹かれ、似たような経過をたどり、
    関係がこわれてしまう という人は、
    「共依存、恋愛依存」の不健全な悪循環 に陥っていないか、
    冷静に客観的に読んでみてほしい。
    どんな人間関係も少なからず「依存関係」にはあるけれど、
    それが 病的なものになっていないかどうか。
    精神分析の理論にもとづいて展開される、依存症からの回復と、
    健全な人間関係を育てていく出発のための手引書であり、
    著者・ピア自身の、恋愛依存症からの回復プロセスの書でもある。

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