笑いとユーモア (ちくま文庫 お 4-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480020536

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  • 古今東西の「笑い」のさまざまなあり方を紹介しながら、「笑い」の多様な側面を描き出している本です。

    著者は「笑い」を、「人を刺す笑い」(ウィット)、「人をたのしませる笑い」(コミック)、「人を救う笑い」(ユーモア)に分けて、それぞれについて分析を加えていきます。コミックを程度の低い笑いと見る偏見から自由になってみてはどうかという提案がなされたり、日本人はユーモアの感覚が欠けているのではなく、ユーモアが許される場面と真面目でいることが求められる場面を厳しく区別しているのだという指摘も興味深く感じました。

    しかしそれ以上に、古今東西のさまざまな「笑い」の例があげられていて、単純にたのしんで読むことができる本でした。『ドン・キホーテ』や『ガリヴァー旅行記』、狂言や川柳から、チャップリンや『男はつらいよ』などの映画、桂春団治、エンタツ・アチャコの漫才など、多彩な「笑い」が紹介されており、「笑い」についての著者の博識ぶりにも感心させられました。

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著者プロフィール

1931年神戸市生まれ。
1955年神戸大学法学部卒業。
以来テレビ・ラジオの演芸番組などの作・構成に当たる。
1977年「小倉百人一首」の成立に関して新説を唱える。
1988年、兵庫県文化賞受賞。
現在、園田学園女子大学短期大学部講師。関西演芸作家協会顧問。

「1985年 『マガリ君事件が五つ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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