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- Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480038166
感想・レビュー・書評
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第2巻の「軍隊」もそうでしたが、この巻こそ、語り継ぐべきものに溢れた一冊だと思います。民話というにはあまりにも凄惨であり、また、記憶に新しい「現実」です。しかし、そんな鮮やかな記憶も、次第に薄れていってしまいます。現に、あれほど強かったはずの非戦への誓いが、なし崩しに忘れ去られようとしているではありませんか。
1945年3月9日の東京大空襲、というように明確に日時がわかっているものを「民話」として語り継ぐことこそ、現代の民話の意義なのだと思います。
『人は神と悪魔のどちらにでも限りなく近づくことが出来る。そのどちらでも選ぶことができる、ということが自由意志なのだ』という安積得也さんの言葉を思い出しました。この本を読みながら、むかうべき方向の「究極の選択」を迫られているように思えてなりませんでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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