- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480062437
作品紹介・あらすじ
いま、義務教育制度の見直しが急ピッチで進められている。だが、その方向は正しいのだろうか。義務教育は子どもと社会の根幹に関わるものだ。その在り方が歪むなら、社会もまた歪んでいく。本書では、教育社会学の第一人者である著者が、義務教育の意義を問いなおすことを出発点として、"強者の論理"に従った改革プランの問題点を整理し、「公の営み」としての義務教育改革を提言する。教育の再生を考える人のための基本文献。著者渾身の一冊。
感想・レビュー・書評
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「義務教育を問い直す」というタイトルだが現代の教育の問題点と解決策を模索する本。新書だが範囲が広いうえにかなり専門性が強いので、遅々として読み進まなかった。しかし、多くの人が関心を持つ「詰め込み教育」と「ゆとり教育」で揺れる日本の義務教育に対して、終わらない「未完のプロジェクト」と称しながら、問題点を洗い出し解決の方向性を読者に見出す手助けをしてくれたこの本は多くの人に読んでもらいたいと思う。
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[ 内容 ]
いま、義務教育制度の見直しが急ピッチで進められている。
だが、その方向は正しいのだろうか。
義務教育は子どもと社会の根幹に関わるものだ。
その在り方が歪むなら、社会もまた歪んでいく。
本書では、教育社会学の第一人者である著者が、義務教育の意義を問いなおすことを出発点として、“強者の論理”に従った改革プランの問題点を整理し、「公の営み」としての義務教育改革を提言する。
教育の再生を考える人のための基本文献。
著者渾身の一冊。
[ 目次 ]
序章 問われるヴィジョン―どのような教育と社会の未来を構想するのか
第1章 危機に瀕する日本の教育
第2章 公教育・義務教育の意義と役割
第3章 二一世紀の義務教育問題
第4章 「ゆとり教育」の是非と行方
第5章 グローバル化時代の学力形成
終章 未完のプロジェクト―二一世紀の教育課題と改革・実践の指針
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
ゆとり教育や学力低下、いじめなど、教育に関わる諸問題を扱った一冊。
ゆとり教育と学力低下は関係がない。ということをデータに基づいて証明する部分は特に面白かった。 -
お勉強用に購入。
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学力低下、学校改革など
義務教育に関するマクロな部分について
重要かつ基本的な視点を投げかける書。
新書にしてはやや容量が多い上、
記述内容に若干難解な部分があるものの、
巷の教育評論よりも筋の通った見解を
そこでは提起してくれている。
個人的には、「教育の公共性」について
教育社会学の祖E.デュルケムの考えと
改正前の教育基本法にそって
展開されているのが印象的であった。 -
ちょっと前までの教育全体の流れを理解するにはとてもよいと思います。
内容が難しいけど、教育のプロを目指している人にはぜひ読んでもらいたい本です。
理解するのかなり大変だったけど、勉強になりました。
基本的には、今の教育の流れを批判的に捉えている感じです。 -
大学院の授業の一環で「義務教育国庫負担の是非」ディベートをしたときに重宝した一冊。筆者は、義務教育国庫負担堅持という主張を取っている。先の国会でもこの意見が反映されるという決着になったはず。ただ、文から受ける印象は堅く、だいぶ難しい話もちらほら。さらっと読む本ではない。
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分類=義務教育・日本。05年7月。