- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480065452
作品紹介・あらすじ
中世において、朝廷・幕府以上の存在感を持っていた寺社=境内都市=無縁所。そこには、「世を仕損なった」人たちが、移民となって流れ込んできた。なぜ人は、有縁の世から逃れ、無縁世界で一時の命を繋ぎ再起を賭けようとしたのか。また、無縁世界が有縁世界に対抗しえたのは、どんな思想、どんな実力によるものなのか。網野善彦や民俗学の知見を批判的に乗り越えつつ、たしかな史料で日本中世を描く。
感想・レビュー・書評
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[ 内容 ]
中世において、朝廷・幕府以上の存在感を持っていた寺社=境内都市=無縁所。
そこには、「世を仕損なった」人たちが、移民となって流れ込んできた。
なぜ人は、有縁の世から逃れ、無縁世界で一時の命を繋ぎ再起を賭けようとしたのか。
また、無縁世界が有縁世界に対抗しえたのは、どんな思想、どんな実力によるものなのか。
網野善彦や民俗学の知見を批判的に乗り越えつつ、たしかな史料で日本中世を描く。
[ 目次 ]
序章 秀吉のバイプレーヤー―木食応其と無償の善意
第1章 山門摩滅か武家滅亡か
第2章 無縁所の魅力
第3章 なぜ人々は駆込むのか―未開国家と無縁所
第4章 これが無縁所だ!
終章 無縁所と中世社会―時代へのメッセージ
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武士のイエに駆込んだ人間は好む好まざるとを問わず、絶対的な保護の下にはいると同時に、絶対的な束縛の元にはいり、殺生与奪の権を握られる。一方寺社への駆込みは自由の身。いつでも斬られる状況に有るか否か。有縁と無縁の世界の違い。