- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480065940
作品紹介・あらすじ
スパイス、コーヒー、紅茶、砂糖、奴隷…これら世界史キーワードの陰には、常に暴力装置としての海賊がいた。彼らは私的な略奪にとどまらず、国家へ利益を還流し、スパイとして各国情報を収集・報告し、海軍の中心となって戦争に参加するなど、覇権国家誕生の原動力になった。さらに、国際貿易・金融、多国籍企業といった現代に通じるシステムの成り立ちに深く関与していた。厄介な、ならず者集団であるいっぽう、冒険に漕ぎ出す英雄だった海賊たちの真実から、世界の歴史をとらえ直す。
感想・レビュー・書評
-
大英帝国発展の基礎を作った先人達の無法ぶりがよく理解できたが、現代の倫理感でこれを断罪することには慎重になる。
スペインやポルトガルが新大陸から得た富のすべてがイベリア半島を潤した訳ではなかったというのが如実に理解できた。
まさしく海賊たちは歴史を変えたと言える。
面白い本に出会った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私的な略奪にとどまらず、スパイとして各国情報を収集・報告したり、海軍の中心となって戦争に参加したりと、覇権国家誕生の原動力となった「海賊」。ならず者集団であり英雄でもあった彼らの真実から世界の歴史をとらえ直す。【「TRC MARC」の商品解説】
関西外大図書館OPACのURLはこちら↓
https://opac1.kansaigaidai.ac.jp/iwjs0015opc/BB40143473 -
大英帝国の歴史をなぞりながら、その発展に大きく寄与した海賊達の歴史を紐解く。女王のお墨付きを受け、国家的投資事業としての海賊の姿は興味深い。
-
初めて世界周航を個人としてやり遂げたのが、マゼランではなく、ドレークだったというのは、意外と知られていない。しかし、「成り行き」で周回してしまっていたとは。クイーンズ・パイレーツ、恐るべし。
-
◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB04802956 -
英国が世界制覇していった過程を、16世紀エリザベス一世の時代から、海賊を利用したり、スパイを使ったりした事で具体的に説明してくれる。
うーむ。大変面白かった。英国大好き偏見人間のバイアスを、キレイさっぱり取り払ってくれた。
ある意味英国は賢かったけど、ズル過ぎた、とも言える訳、と言う事が分かりました。 -
ドレーク ホーキンズ 東インド会社
------------------------------------------
読了後
アメリカのジョージ・フロイドさん死亡事件からイギリス各地でも反人種差別デモはが起った。ブリストルの17世紀の商人エドワード・コルストンの銅像が海に投げ入れられたニュースをみた。
平和的に抗議することを超えて便乗して暴れているようにとられることはまったく残念なことだと思う。
考えるいい機会なのに。 -
イギリスが海賊を利用して経済的基盤を築いていったことがわかる本です。なぜスペインの無敵艦隊に勝利できたのか、なぜ後に貿易立国になったのか。全ては海賊と黒幕エリザベス女王が関わっていた!という非常に面白い話でした。
ドレークやホーキンズといった有名な海賊の他、パイレーツ・オブ・カリビアンに登場する東インド貿易会社の元ネタである東インド会社の実態など、海賊に少しでも興味がある人ならワクワクする内容です。お勧め。 -
大英帝国の礎は大海賊達によってつくられた。
掠奪、奴隷、麻薬、現代の価値観で考えるとどれもこれもあり得ないけど、当時は立派なビジネスであり、その担い手である海賊は英雄だった。ナイトもらってるわけで。
価値観は変遷する。現代で英雄扱いされてるものも、実は。。 -
海賊という犯罪行為によって英国は一流国家へと成長したという事実に衝撃を受けた。エリザベス女王の関与が発覚したとき他国はどんな反応をしたのか、現在の英国ではどういう歴史認識とされているのか知りたくなった。