- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480072238
作品紹介・あらすじ
眼を覆いたくなるほど凄まじい官僚の劣化。組織構造、意思決定、情報公開法や公文書管理法など、官僚統制のシステムを問いなおし、“政権主導”の暴走をえぐる。
感想・レビュー・書評
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2019年に出された本ということで、安倍政権下で相次いだ公文書の改竄や「忖度」の問題を中心に据えている。そしてその問題の原因を、安倍政権による「政治主導」という名の官僚支配と、日本の官僚制及び官僚機構そのもの(特に硬直化した人事制度)に求める。
公文書の改竄と「忖度」について、情報公開法と公文書管理法があるにも関わらず起こったことから、この法制度の不十分さを指摘するのは確かにそうだなと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
硬派なタイトルとは裏腹に、副題に改竄、捏造、忖度の背景、とあるように、一読ため息しかでない。モリカケだの花見だの、散々繰り返されてきた隠蔽糊塗体質の根源を明らかにする好著。歴史的背景から事実を知れば知るほど暗澹とせざるを得ないが、一方でバッタバッタと歯切れよく斬りまくっていく筆致は鮮やかで、そうかそうかその通りと胸のすく思いもする。古くから継承されてきた揺るぎない官僚制というものについてはもちろん功罪はあるだろうが、そこへ政権主導という政府の介入と結果としての主導権争いが、頭記のような退廃をもたらした。学会の仕事をしていたときにことあるごとに内閣府の指導だの意向だのが出てきて身動きがとれず、高校時代の政経には出てこなかった内閣府って何様だよと思っていたが、謎が解けたらまったく苦笑でしかない。
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東2法経図・6F開架:B1/7/1407K