- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480072290
作品紹介・あらすじ
対話の基本は「あなた自身にしか話せないこと」を見つけることです。そこから始めて話題設定、他者との関わり、納得と合意の形成まで、対話の根本を考えます。
感想・レビュー・書評
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デザインというよりは、対話の意味についてていねいに掘り下げていった本。
平田オリザの会話と対話の話(『わかりあえないことから』)が記憶に残っているのだけれど、この本も非常に分かりやすく書かれていて、良かった。
要としては自己省察の方法なのだろうけど、単に話をして考えをアウトプットすることだけでなく、他者の視点を容れることで省察が進んでいく。
この意識ってつい薄れがちだけど、改めて自分の生活を見直してみた時に、この人にはここまでの話が出来る、って大きいなと感じた。
自分のために、そんな人との出会いを増やしていける所までいけば「意識が高い」のかもしれないが、なかなか、それが苦手です……(笑)
ただ、筆者の日本人像や日本人らしさに囚われてはいけない論だけは、あまり好きにはなれなかった。
確かに、個々人を見ると、いわゆる日本人像に当てはまらない人なんて沢山いる。
文化は変容するもので、人だって変化する。
けれど、自己省察を進める以上、切り離せない環境要因でもあると思う。
だから、何かが出来るとか、出来ないと決め付ける必要はないけれど、そもそも対話の風土がなければこそ、そういうことにも目を向けていけばいいだけなのだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
809-H
閲覧新書 -
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/724422 -
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ただいま読書中。
第1章がとても良い。
「おしゃべり」と「対話」の違い
「モノローグ」から1人による「ダイアローグ」
など。
「術」ではなく、「対話」の「核心」について述べられている。 -
「デザインする」という言葉にひかれて読み始めました。
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相手との対話は、他者としての異なる価値観を受け止めることと同時に、コミュニティとしての社会の複数性、複雑さをともに引き受けることにつながります。だからこそ、このような対話の活動によって、人は社会の中で、他者とともに生きることを学ぶのです。(pp.23-24)
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「自分」とは、「私」の中にはじめから明確に存在するものではなく、すでに述べたように、相手とのやりとり、つまり他者とのインターアクションのプロセスの中で次第に少しずつ姿を現すものです。(p.34)
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本当の自分とは、はじめから「私」の中にはっきり見えるかたちで存在するものではなく、自分と環境の間に浮遊するものとしていつのまにか把握されるのです。(p.34)
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しょっぱなから上記の文章が登場し、目からうろこ。
「対話」がコミュニケーションというふわっとしたものではなく、明確に道具として扱われているのかなと思った。だからこそデザインという言葉がくるし、起点はいつでもデザインする「自分」なんじゃないかなと思った。
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では、何のための納得と合意かというと、それは、対話のプロセスを通して、お互いが自分を肯定するためであり、生活・仕事・人生を自分で作っていくという実感を自ら持つためでもあります。このように考えると、自己と他者が協力して納得・合意するのは、参加者全員でつくっていく共同体としての社会のあり方そのものということができます。その意味で、自己と他者の納得と合意は、この社会で生きてくための基盤であるといえます。自己の外部にある権威に従属するのではなく、対話によって得られた成果をもとに、あなたと相手がともに新し社会創造をめざすしかないのです。(p.158)
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東日本大震災後、地域に関わる取り組みをやっていて、よく目にする「行政と市民の対話が必要」といったフレーズ。しかし、対話と言いながら、お互いが自分の主張をぶつけあうだけで、最終的にはパワーバランスで勝っている方(この場合は、権力や決定権を持つ行政ということになる)の意見が「対話によって決定された」という結果だけが残る。それは、対話じゃないよなぁと思っていたので、本当の対話、理想的な対話とはなにかを知りたいと思い手にとった本。
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社内読書会用
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自分探し?
どこ行っても見つからないよ
そこにあるから
と、言っていたことがありましたが
この本を読んで
どこへ行ってもいい、ここにいてもいい
『対話』を続ける事で
言葉を得て、言葉が醸成されて
見えなかった自分が形になり
知らずにはめ込まれた枠も見え
そこから出て、自由になっていくんだなぁと感じました
最近思うのですが
対話って、実に楽しい表現活動
それを通じて
多くの人が自分を見つけられるといいなぁ