デジタルで変わる子どもたち ――学習・言語能力の現在と未来 (ちくま新書)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480073969

作品紹介・あらすじ

スマホ、SNS、ICT教育……デジタル技術の発展で変化する子どもの学習環境。最新研究をもとにデジタル時代の学びを分析する。

感想・レビュー・書評

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  • 子どもの時からデジタルというのはおそらく結構大変そうだ。格差大きくなりそう。身体化。共同注意。学習言語の習得を逃げてSNS依存を拡大。
    テレビの時と似てるような違うような。比べてみたい。

  • デジタル活用が進む最近の教育事情に関する内容を集めた一冊です

  • 子供とのinteractionがありさえすれば、YouTubeをみさせるのもあり、など子育てに役立つ情報は結構あった。

  • デジタルをどのように使っていくかが、やっぱり大切ということ。

    研修を受けた時に紹介されていたので、読んでみた。
    幼少期の動画視聴やテレビ視聴は一緒に見ている大人が大事ということがすごくわかった。

  • 紹介されている研究内容の底が浅くて、最後の数章はまとめだけ読んで終わりとした。
    要はデジタルデバイスは使いようによってプラスにもマイナスにもなるという当たり前のことしか言ってない。
    しかも、子ども世代の認知能力に対する影響しか論じていない。
    デジタルテクノロジーに長時間接することの最も本質的な問題は、認知能力への影響いかんではなく、私見によれば「短期的報酬」への依存性を高めてしまうことであると思う。
    答えと反応を性急に求めてしまう癖がつくと、時間をかけて粘り強く考えたり、分からないことに耐える力が決定的に損なわれてしまう。
    このことは、人が味わいうる幸福が底の浅いものに成り果てることを意味すると思う。

  • デジタル・コミュニケーションを前提とした、子どものリテラシーを育てるための言語教育に対する提言が書かれた本。また、急速に進歩した子どもの言語習得に関する最近の欧米や日本の様々な研究が紹介されている点も価値が高い。
    著者は、子どもの第二言語習得が専門の、ペンシルバニア大学バトラー後藤裕子教授。

    この本の最大の特長は、日本語と欧米の言語の特性を踏まえた上で論考がなされていることだろう。
    また、ことばを身につけるときの身体性の重要性を説いているのも、子どもとことばに関わるボランティアをしている私の実感と合っている。
    これからを生きるこどもたちには、デジタルを使ったコミュニケーションによって、インターパーソナルな空間を広げ・深められるリテラシーを、習得して欲しいと願っている。

  • 学習・言語能力の現在と未来


    所蔵情報
    https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/detail?rgtn=B20730

  • デジタル・デバイスを用いた学習、とくに、著者が専門とする語学学習について述べられた本です。
    必要に応じて、学習に限らず、デジタル・デバイスの歴史やAIの歴史にも触れてあり、デジタル・デバイスを用いた学習についての外観を知るにはとってもよい本だと思います。
    ただし、学習全般ではなく、基本的には語学学習に限定されている点には注意が必要です。

    今の技術では、デジタル・デバイスだけでの語学学習は厳しい、とくに年齢が低いほど厳しいですが、小学生以降であれば、使い方次第では有効な場面が多々あるようです。

    結局のところ、デジタル・デバイスを用いた学習と、人のサポ―トのある学習の組合せが、語学学習にはベストではありますが、そのバランスは、技術の進歩とともに変わっていくと思われます。
    また、今後は、デジタル・デバイスとのコミュニケーション、という新たなコミュニケーションが必要になる可能性もあります。

    新たなコミュニケーションや学習法については、抵抗感があるケースもあるかと思いますが、今後の語学学習については、今まで以上に、食わず嫌いにならないことが重要になりそうですので、いろんな手法に取り組む姿勢が、語学学習を効率的に進める鍵になりそうです。

  • この本も私には難しくて内容が理解出来なかった。
    残念。

  • 子どもたちは、今や膨大な情報に取り囲まれている。その中で、異なる立場にいる人たちの見解を正確に理解し、意見と事実を判別し、情報の信頼性を判断し、信憑性のある情報に基づいて、論理的に判断を行い、その結果を言語化して、他人にも伝えるような能力をPISAでは求めている。

    読みの4つの特徴。①移動性…どこでも持ち運びができ、読む行為は場所を選ばない ②身体性…紙の質感、感触。何ページあるか視覚的に感じ、ページのどの辺に書いてあったかを記憶する。本は情報である前に「モノ」である ③対話性…読む際に付せんを入れたり、アンダーラインを引いたり ④共有…読むことは意外と社会的な行為である

    ハイパーリンクの落とし穴。リンク先に飛ぶことで、元のテクストの「読み」の流れが一時中断される。
    特定のデジタル上の読みに頼りすぎると、学校教育で求められる「ある程度の長さを持ったテクスト」の読解に影響が出る恐れがある
    「打ち言葉」が読み書きに与える影響に懸念がある。

    コロナ禍でオンライン授業が進む中、家庭にコンピューターなどがないためオンライン授業に参加できない生徒が不利にならないようにするのは、どの国でも大きな問題だった。ただ、日本以外はそれを理由にオンライン化を躊躇するのではなく、不利な子をフォローするかたちで、積極的にオンライン授業を進めていった。

    一見、退化に見えるような現象も、見方を変えたら進化である。

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著者プロフィール

ペンシルバニア大学教授

「2021年 『デジタルで変わる子どもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

バトラー後藤裕子の作品

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