日朝交渉30年史 (ちくま新書 1680)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480075079

作品紹介・あらすじ

歴代の首相や外交官が試みた日朝国交樹立はなぜ頓挫したのか。両国が再び歩み寄る手がかりはあるのか。膨大な資料と当事者たちの証言から失敗の背景を徹底検証。

感想・レビュー・書評

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  •  主に90年代初頭から現在までの日朝交渉史。佐藤勝巳ら民間の、また安倍官房副長官・第一次政権ら政界の反交渉派によりいかに日朝接近が阻害され、かつ著者ら交渉促進派が攻撃されたかという視点。遺骨DNA鑑定結果にも著者は懐疑的。「戦前未練派保守勢力」を含め、感情的な表現も多い。
     米朝・南北関係や核問題、北朝鮮側のスタンスに触れていないわけではないが、基本は先述の視点なので、多くはない。北朝鮮周りが大きく動いたトランプ政権期の記述は、確かに日朝交渉に進展はなかったものの、ごくわずかだ。同じちくま新書の山本栄二の著作と比べ対照的。
     鳩山・菅政権もこの分野では安倍路線を継承し、また第二次安倍政権で一時は交渉努力に乗ったというのなら、単に反対派・促進派というだけでない構造的な面もあるのではないか。その点の掘り下げが不十分と感じた。

  • 319.1021||Wa

  • 東2法経図・6F開架:B1/7/1680/K

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著者プロフィール

東京大学名誉教授。1938年生まれ。東京大学文学部卒業。著書『金日成と満州抗日戦争』(平凡社)、『朝鮮戦争全史』『日露戦争 起源と開戦(上・下)』『北朝鮮現代史』『平和国家の誕生』『韓国併合110年後の真実』(岩波書店)、『朝鮮有事を望むのか』(彩流社)、『スターリン批判1953~56年』(作品社)、『アジア女性基金と慰安婦問題』(明石書店)、『米朝戦争をふせぐ』『安倍首相は拉致問題を解決できない』『慰安婦問題の解決に何が必要か』(青灯社)ほか。

「2022年 『日朝交渉30年史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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