異文化としての子ども (ちくま学芸文庫 ホ 2-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480080288

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  • 石原千秋氏推薦。日本の「子供学」のブームに火をつけた書物。レヴィ=ストロースが野生に固有の思考を「発見」したように、本田は「子供」に固有の思考を「発見」し、「大人」の世界観への挑発を試みる。(『教養としての大学受験国語』094頁)

  • 【書誌情報】
    既成の児童観から自由な立場で、私たち大人を挑発する子どもたちの世界を探訪し、その存在の異人性・他者性を浮き彫りにする。

    著者:本田和子[ホンダ・マスコ](1931-)
    解説:川本三郎[カワモト・サブロウ]
    シリーズ:ちくま学芸文庫
    定価:本体1,000円+税
    Cコード:0137
    整理番号:ホ-2-1
    刊行日: 1992/12/07
    判型:文庫判
    ページ数:256
    ISBN:978-4-480-08028-8
    JANコード:9784480080288
    在庫 ×

    本書は既成の児童観からまったく自由な立場で、私たち大人を挑発する子どもたちの世界を探訪した、異色の書物である。
    http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480080288/


    【簡易目次】
    目次 [003-004]

    序章 挑発する子どもたち 007

    I 子ども部屋の文法 025

    II 祝祭的時空を開く 073

    III 変貌するまなざし 113

    終章 「小」の世界から 221

    註 [229-235]
    文庫版あとがき(一九九二年盛夏 本田和子) [237-240]
    文庫版解説(川本三郎) [241-250]

  • 読みやすい文体ですらすらと進んだ。子どもの異端性に着目し、後半では特に少女のそれについても詳しく論じていて非常に興味深い内容であった。

  • 本田和子さんのこども論。
    エッセイのような心地よさで、ついつい次の章もよみたくなっちゃうような本だった。
    最後に本田和子による本田和子論(自分に対する批判をまとめ、それに沿いながら、自分の立場を明らかにする)があり、それで書かれていた通り、彼女のこの文体は研究というのにはそぐわないという人も多いかもしれない。
    しかし、彼女的には子どもとは何かを実験的データ的に問うのではなく、自分と相手との関係の中で把握していきたい。客観性・厳密性というものは幻想だという立場にたち、従来の子ども論にゆさぶりをかけたいという目的にのっとり、異文化としての子どもという捉え方を伝えていきたいっという願いがあり、そのためにはこの文体が適切なのだと。
    どちらの立場もわからなくないが、子どもというものを専門的に取り扱っていない人間からすれば、そんな気もするし、なんだかおもしろいので、読み物として◎という感じでした。

  • 「少女」についての記述が興味深かった。

  • 2011/5/20 参考文献

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著者プロフィール

1931年、新潟県生まれ。お茶の水女子大学卒業。お茶の水女子大学学長を経て、お茶の水女子大学名誉教授。専攻は児童文化論、児童社会史。著書に『それでも子どもは減っていく』『異文化としての子ども』(ともに筑摩書房)、『子どもが忌避される時代』(新曜社)、『変貌する子ども世界』(中央公論新社)、共著に『〈少女マンガ〉ワンダーランド』(明治書院)、『誕生から死までのウェルビーイング』(金子書房)ほか多数。

「2012年 『女学生の系譜・増補版 彩色される明治』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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