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- Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480083326
感想・レビュー・書評
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13/09/11 中国文化史とも読める。
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古代中国では、儒教の広まり以後はその影響の強い中原の上流階級ほど恋愛は制限される。しかし異民族文化の相次ぐ流入に影響を受け、(一旦漢族文化に回帰した宋代を除き)恋愛感情の発露や交際は自由になっていく、というのが本書の主題である。もちろん自由と言っても現在とは比較にならないだろうが。後代から見れば、唐のエキゾチック美女「胡姫」や明の濃厚な「金瓶梅」、そして筆者が満州族の影響を受けたからこそ若い男女の同じ屋敷の中での生活を描けた「紅楼夢」の方が儒教ガチガチの文化より圧倒的に面白い。中国文化と言えば周辺国に影響を与えた「中華」の面が語られることが多いが、実は周辺文化も取り入れ続けてきたことが分かる。
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