暗黙知の次元 (ちくま学芸文庫 ホ 10-1)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480088161

感想・レビュー・書評

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  • 2010年、同僚が統合失調症のような状態になっていくのを止めることもできずに、OJTを続けるしかなかったことに悩みつつ購入。習った覚えがないのにみんなが「当たり前」と思ってやっていることが、同僚だけできない。そんなことが続いて、暗黙知という言葉に惹かれて。経済学者の兄、カールとセットで。

  • 当たり前のようだが,重要な概念。経営学への関わりを勉強したい。

  • 1042夜

  •  言葉にたよってばかりの従来の哲学・科学に対して、暗黙知と言う新しい切り口を理論として示した所が面白かった!また、実存主義に対しても批判を突き付ける著書に対しては、驚きをもった。実存主義を分かっていないので、あまり深く語れないが、実存主義を勉強したら、ぜひとももう一度読みたいと思う。

  • 「事物が統合されて生起する[意味]を私たちが理解するのは、当の事物を見るのではなく、その中に内在化するから、すなわち事物を内面化するからなのだ。」
    「内部のプロセスと外部の対象が有する諸性質に向かって注意を移動させている。この諸性質が、身体的プロセスが私たちに示す[意味]なのだ。」
    「原生生物は潜在的意味に反応する。」

  • 小山龍介さんの講演で紹介。

  • 3部構成。
    期待していた内容は1部のみで、終盤は科学者の偉大さを熱く語られただけな気がする笑
    簡単に言ってしまえば、、
    『わかる』というのは、『無意識で認知していること』が『言語化』できるということ。
    人の感情も内面化する訓練しなかや。芸術品見るときもそう。

    「私たちは言葉に出来るより多くのことを知ることができる」

    「人が対象を見るときの見方は、その身内に生起する特定の努力、しかも当人にはそれ自体として感じることのできない努力を感知することによってきまる。私たちは、注目している対象の位置、形、運動を介して、そうした、自分の身内で進行している事態を感知する。言い換えるならば、そうした内部のプロセスから外部の対象が有する諸性質に向かって注意を移動させているのだ。この諸性質は、身体的プロセスが私たちに示す[意味]なのである。こうした、身体的経験が外部の対象の知覚へと転移される事態は、意味が私たちから転位していく事例であり、すべての暗黙的認識において、ある程度は出現する事態なのである。」

    「知覚ににおける内的な作用それ自体を自覚することはないという主張がどうにも的外れに思われる」

    「暗黙的認識において、ある事物に近位項(A)の役割を与えるとき、私たちはそれを自らの身体に取り込む、もしくは自らの身体を延長してそれを包み込んでしまう。その結果として、私たちはその事物に内在するようになる」

    「ある人の精神はその活動を追体験することによって理解されうると説いている」

    「審美的鑑賞とは、芸術作品の中に参入し、さらに創作者の精神に内在することだ」

    「内面化は、ある種の事物を暗黙知における近位項として機能させるために手段になる」

    「何らかの理論に依拠するとは、それを内面化することなのである」

    「暗黙知を内面化と同一視すれば、それは暗黙知の概念において重要視すべき場所が移動することを意味する。」

    「事物が統合されて生起される意味を私たちが理解するのは、当の事物を見るからではなくて、その中に内在化するから、すなわち事物を内面化するからなのだ」

    「包括的存在を構成する個々jの諸要素を事細かに吟味すれば、個々の諸要素の意味は拭いとられ、包括的存在についての概念は破壊されてしまう。」

    「意味の修復ははじめの意味に改良を施すことがあるのだ。」

    「部分を念入りに吟味するのは、ただそれだけでは意味を破壊する行為であるが、次の段階の統合へ向かうための道しるべとして寄与し、ひいてはより正確で厳密な意味をもたらす」

    「明示的統合が、暗黙的統合に取って代わることはできない。自転車の修理の理論を徹底的に学習したからといって、一人の運転手の技能に取って代わるものではないのだ。」

    「暗黙的認識をことごとく排除して、すべての知識を形式化しようとしても、そんな試みは自滅するしかない」

    「知を保存するのは、発見するべき何かが必ず存在するという信念に、心底打ち込むということそれはおしなべて孤独な営み」

    「主体が客体の中へ内在化したりするのは、ある身体的な技能を学び取ろうとすること」

    「チェスのプレイヤーたちは、名人が行った勝負を何度も繰り返しては、名人の精神に中に、その頭にあったものを発見しようとする」

    「信じることが出来なければ、理解することも出来ないだろう」

    「誰かを見るというのは、無限に存在するその人の精神と肉体の隠れた働きを見るということ」

    「発見が起こるのは、自然発生的でなく、ある隠れた潜在的可能性を現実化しようとする努力による」

    「発見を触発する原因のない行為は、たいてい、そうした潜在的可能性を発見しようとする想像上の衝迫」」

  • 「暗黙知」というコトバは随分一般化されていますが。この本が大元かな?

  • 対象知から方法知へ @千夜千冊 by 松岡 正剛

  • 古典、どんな分野でも教養としておすすめしたい。

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