増補 ソクラテス (ちくま学芸文庫 イ 51-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480095954

感想・レビュー・書評

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  • 著書を残さなかったソクラテスの思想、信念とはいかなるものであったのか、明快な論理で考察している。
    正直教科書とか概説本を読んでいる限りでは逆張りやソフィストとの違いがよく分からないソクラテスなんだけど、徳をなし、善く生きるという哲学の核、超越的な「ダイモ二オン」への敬虔な姿勢が一貫してあることが分かりやすく示されていて勉強になる本だった。決して相手の反駁だけにとどまらない指針が見えたことでソクラテスへの印象もけっこう変わったと思う。徳、善といった概念は具体的にどのようなものが想定されているのかというところまで、弟子たちの思想を例示しつつ丁寧に踏み込んで考察されていてよかった。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/737668

  • 岩田靖夫『増補 ソクラテス』ちくま学芸文庫、読了。西洋哲学の全ての源泉であるにも関わらず「謎の人」ソクラテス。本書はソクラテスの確信を「反駁的対話」と位置付け、その構造と意味を分析し、いかに倫理的信念と交差するか考察する。すぐれた評伝かつソクラテスの意義を現代に蘇らせる好著。

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