バルトーク音楽論選 (ちくま学芸文庫)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480098399

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  • バルトークは20世紀を代表するハンガリーの作曲家であり,また民俗音楽研究の第一人者としても重要な人物である。本書はバルトークの論考や他作曲家の批評,ハーバード大学で行われた講義録など計15編からなる。いずれも当時代の証言として貴重なものであろう。

  • バルトークの文集を昔おそらく図書館で読んだことがあるが、本書はちくま学芸文庫オリジナル(2018)とのこと。
    20世紀の初め頃にハンガリーの農村等で民俗音楽を収集した点について再度確認したくて取り急ぎ読んだ。
    いまCDで世界のトラディショナルな音楽を聴くことはできるが、それらの「純度」はどんどん落ちて近代的な西洋音楽に吸収されてしまってきているので、20世紀初頭に採集・記録できたというのは、非常に貴重である。
    バルトークの採集した民俗的な歌の中には、激しい変拍子のものもあってとても興味深い。
    私も以前から各国の民俗音楽が好きでCDをいくらか集めときおり聴いているが、長音階・短音階に収斂し主和音-属和音の連結が強大になりすぎた西洋音楽とは異種の音楽的魅力があり、聴けば新たな地平が見えてくるような気分になれる。
    バルトークもおそらくそんな音楽体験をもとにして、西洋の近代から脱却を図ろうとしたのだろう。

  • 1 民俗音楽研究(ブダペストでの講演;なぜ、そしていかに民俗音楽を採集するのか)
    2 諸民族の音楽(ハンガリー人の農民音楽;スロヴァキア人の農民音楽;ルーマニア人の民俗音楽;いわゆるブルガリアン・リズム;トルコでの民謡採集)
    3 作曲家論と同時代の音楽について(リストに関する諸問題;コダーイ・ゾルターン;ドビュッシーについて;ラヴェルについて;ハンガリーにおけるアーノルト・シェーンベルクの音楽;新音楽の問題)
    4 講義と自伝(ハーヴァード大学での講義;自伝)

    著者:バルトーク・ベーラ(Bartók, Béla, 1881-1945、ハンガリー、作曲家)
    訳者:伊藤信宏(1960-、京都市、音楽学)、太田峰夫(1969-、音楽学)

  • 民族音楽におけるバルトークとその時代の音楽家たち。
    リストやドビュッシーコダーイにも少し。
    バルトークのミクロコスモスに触れているかとの期待があったのですが…

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