バクトリア王国の興亡 (ちくま学芸文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480099020

作品紹介・あらすじ

ゾロアスター教が生まれ、のちにヘレニズムが開花したバクトリア。様々な民族・宗教が交わるこの地に栄えた王国の歴史を描く唯一無二の概説書。

感想・レビュー・書評

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  • めちゃくちゃ面白かった。久しぶりに超満点の大満足の一冊。
    縦の歴史でしか教えない学校の教科書では、マウリヤ朝をはじめとした王朝がインドの単なる一王朝、パルティアはローマの敵対、バクトリアは中央アジアの小国としか捉えられなかったものが、アレクサンダーのアジア進出から大王の部下が建てたセレウコス朝、バクトリア、パルティア、マウリヤ朝、さらに匈奴に追われた大月氏の移動と絡まってそれぞれの国が色彩を帯び生き生きと蘇る。ギリシャ人の足跡が遠くインドまで紀元前に到達していたなんて、なんて夢があるんだろう。これから新たなる遺跡が発掘されて、新事実が明らかになる未来にロマンが溢れ出す。

  • バクトリア王国というより、ヘレニズムの中央アジアへの受容史という感じた。
    もう少し、インドや中国側から東海アジアからの説明が欲しかったが、文献等がローマ、ギリシャに偏ってしまっているので仕方がないか。

  • 20200302~0318 ヘレニズムと仏教の交流の原点とされる辺境でもあり中心でもあった知られざる王国の実像を探る。バクトリア、パルティア、ソグディアナ…世界史の参考書のコラムに乗っていたなあ、シルクロードシリーズでも触れていたよなあ、と感慨にふけりながら読み進めた。語り口に思わず引き込まれてしまった。

  • アフガニスタンにギリシャ語の碑文があって、それを立てたのはインド人だとか、やたらダイナミックだった。

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著者プロフィール

アフガニスタン文化研究所所長。
1957年名古屋大学文学部卒業。1975年より和光大学教授(アジア文化史・思想史)。2003年和光大学退職、名誉教授。東京藝術大学・帝京大学客員教授。
1964年名古屋大学アフガニスタン学術調査団一員として初めてバーミヤンを訪れ、以来アフガニスタンほか、西アジア、中央アジア、南アジアの古代遺跡の実地調査を行う。現在は主にアフガニスタンに関する文化研究を進めると共に、2003年7月から開始されたユネスコ日本信託基金に基づくバーミヤン遺跡の保存・修復の事業に参加している。

「2021年 『アフガニスタンを知るための70章』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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