河童の日本史 (ちくま学芸文庫)

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  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480099594

作品紹介・あらすじ

ぬめり、水かき、悪戯にキュウリ。異色の生物学者が、時代ごと地域ごとの民間伝承や古典文献を精査。<実証分析的>空想生物学。解説 小松和彦

感想・レビュー・書評

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  •  河童がいるかいないかではなく、河童の元になった生物や、河童の好物や特殊能力はどんな生物や、伝承から変遷していったのかを文献を元に筆者が考察していく。
     河童の絵も豊富に載っており、これもどの絵が元になり、どれがどの絵を元にしていったのか等考察されている。
     個人的に興味深かったのが、河童が腕を返してもらう代わりに伝えたという腕継ぎ薬の伝承の参考として、実際に伝わる腕継ぎ薬の成分が載っていた点である。
     後世に残されていたということは、それなりに効果があったということだろうから、この成分で治った人もいるのだろうが、現在からは考えられない材料で、人間は意外としぶといものだという感想を抱いた。

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著者プロフィール

1932年東京都に生まれる。都立大学理学部卒。1967年から立正大学教養部勤務、講師、助教授、教授を経て、95年から仏教学部教授、02年から立正大学名誉教授。著書に『日本動物民俗誌』『河童の日本史』『狐の日本史 古代・中世篇』『狐の日本史 近世・近代篇』『狸とその世界』『魔女と科学者その他』『日本のルィセンコ論争』『胞衣の生命』ほか多数。

「2006年 『日本人の動物観 変身譚の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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