あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫 や 31-1)
- 筑摩書房 (2006年12月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480422804
感想・レビュー・書評
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想いが通じる5つの基礎を押さえた上で、人とよりよく通じ合うための方法とその意味を熱く語る本。
ほぼ日で一時期コラムを読んでた事があるので小論文の関係の面白い名前の人(笑)って印象が残ってたんだけど、読み終わった後に著者の説明読んで初めて知ったわ、ベネッセにいたのかー。小論文の編集って一体どんな仕事??小さな専門型の出版社?なんて思ってたらそっちかー。
あと、この方のツイッターを探してみてびっくり。えっ?女性なんですか、もしかして?
何だか、読み終わった後で発見しちゃってびっくらこきました。
って著作の像から浮かび上がる著者の姿と属性から想定される著者の姿とすんごい乖離あるって事だよねー。うーん、それって。。。。。
でも本自体は良かったです。で、中身で勝負だからそれでいいのかな。
何だか実際お会いしてみると面白そーと思っちゃった。
と、本とは関係ないところをツラツラ書いちゃいましたが、コミュニケーションのありかた、自分が伝えたい事をきちんと相手に伝えるには?というコミュニケーションの本質をくっきり描いた本です。
小手先のテクニックではなく、自分のすべてで、相手に橋をかけるようなこと。なので実行するのは難しい、これも日々の積み重ねだなーと思いました。
5つの基礎として
1自分のメディア力をあげる
2相手にとっての意味を考える
3自分の一番言いたいことをはっきりさせる
4意見の理由を説明する
5自分の根っこの想いにうそをつかない
をあげてますが、1の「メディア力」これが参考になりました。
何を言うか、よりも誰が言うか、が雄弁なときがある。話が通じるためには、日頃から人との関わり合いの中で、自分というメディアの信頼性を高めていく必要がある。
メディア力を高めるっていうのは、自分の聞いてもらいたいことを聞いてもらえるメディアにあること。動きやすくするのも動きにくくするのも自分次第という話。なるほど。
そして論理で通じ合うには「意見」と「なぜ」が必要。まずはいい問いを発見することが重要だという点。
問い発見の手段として問い100本ノックというのが上げられてたけど、これは結構いいかも。
問いの視野の広げ方として「時間軸」「空間軸」「人の軸」、テーマをこの上にのっけて問いの視野を広げるというのも具体的な方法&役に立ちそう。
実際に会議などで複数の人が話していると微妙に論点がずれている、もしくは共有できていなくて話が噛み合わないケースって多々ある。
何かずれてんなーと思いつつ、それが何なのかすぐ掴めない事があるんだけど、これって↑のような問いのボキャブラリーが足りないって事なんだよね。。。ある角度でしかそのことを見てないから、他の人が言ってる事が言われてても通じないって事。
どちらかというと性格的に自分の意見を主張したく、人の話をよく聞いてなかったりするので、相手の意見とその裏にある、なぜ、理由の部分を掴むこと、問いというか物事を多方面から考えることを意識して行動してみようと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「何を言ってるかわからない」
よく言われる人、ぜひ繰り返し読んで欲しいです。
私もそうでした。相手が何を分からないと言ってるのかが分からず途方に暮れていましたが、この本を読んで内容を反復して、少しずつコミュニケーションで大事なことが明らかになってきたように思います。
山田ズーニーさんの本は等身大というか同じ目線で話してくれるようで心地よいです! -
想いが通じるための5つの基礎は
1)自分のメディア力を上げる
2)相手にとっての意味を考える
3)言いたいことをはっきりさせる
4)理由の説明をする
5)自分の根元の想いにウソをつかない
人の持つメディアの性質でまったく同じ発言が違う意味で捉えられる。「宇宙人出現」が東スポの見出しと朝日の見出しでは捉えられ方が違うように。自分の想いに忠実でもメディア力がないと想いは伝わらない。 -
「あなたの理屈は正しいとわかった、しかし、あなたという人間は嫌いになった」
「他人を批判したり非難したり小言を言ったりすることは、どんな馬鹿者にもできる。そして馬鹿者に限ってそれをやりたがる」デール・カーネギー 人を動かす より
コミュニケーションにおいて私がやるミスは、上記の文章に全て表されています。しかし、悪い事ばかりだと気落ちするだけでもありませんでした。
「壁が見えた」ということは、自分の枠組みの限界来た、外へ出ようとしている証拠だから。という一文に励まされました。
もう少し、勉強していきます。
「人を動かす」「質問力」を読まれると、新しい視点を得られるかもしれません。 -
理屈っぽく、すぐ正論を言ってしまう自分を少しでも変えたくて読んだ本です。
冒頭で、「あなたの理屈は正しいとわかった。しかしあなたという人間は嫌いになった」とは通じたとはいえないと書いてあり、まさに私がいままで良かれと思ってやってきた事がこれだと思い知りました。
架空の人物の言い例悪い例を揚げていたり、わかりやすく金言もたくさんありました。
何度も読んで、人に届く伝え方を身に付けたいです。 -
相手を言いくるめるのでなく、偽りのない自分自身を伝える力。
媚びることなく、屈することなく上手に話す力。
自分が求めるコミュニケーションの方法を述べる本だったので、自分的にはいい選択だったと思う。
ただ実際のスキルを身につけるには読み返しと実践が必要だとおもう。
まだ習得できてないし、簡単に手にはいるものでもないと思う。
考え方、方向性は共感できるので、何度も読もうと思う。 -
自分の言葉で語れるようになりたい。
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すごく良かった気がするもう一回読む
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「自由を勝ち取るための戦いの記録」
文庫版の後書きにはこんな言葉が書かれているが、まさしくその通りだと思う。
人は、自分以上に見られても、自分以下に見られても、機能だけで部分的に切り取られても傷つく。それ以前に、外側だけで「おまえは何者か?」と値踏みされるような行為自体に傷つく存在だ。
だからこそ、自分の想いで人と関わりたいと思う。
そのためには技術が必要だ。
そのためには5つの基礎が必要となる。
5つの基礎とは?
①自分のメディア力を上げる
②相手にとっての意味を考える
③自分が一番言いたいことをはっきりさせる
④意見の理由を説明する。
⑤自分の根っこの想いに嘘をつかない
この中でも象徴的なのがメディア力。
メディア力とは何か?
「メディア力」は、多様な軸で、複雑に編み上げられた、その時の、その人が放っている世界だ。
自分の聞いてもらいたいことを聞いてもらえるメディアになる。 「メディア力を高める」とは、そういう意味だ。少し引いた目で、外から観た自分をとらえ、それを「こう見てほしい」という自分の実像に近づけていくことだ。
つまり、自分のことをメタ認知し、自分がどのような自分でありたいのかということを他者の立場からも分かるように言葉を紡ぐことだと思っている。
これは哲学で言う共通了解を求める思考に近い。
自分自身がより『自由』に生きられるような
力のつけ方を本書は示してくれている。
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話を聞いてもらうには、内容よりもメディア力、これが腑に落ちた。同じ文章でも、立場の違う人や、信頼度の違う人が言うと、人々の聞く注目度が違う。
普段からありのままの自分を伝えておき、悪いことしか言わない人、というレッテルを貼られない。過去の自分と未来の目標を繋げる。
題名が読む人を限定するだけで、面接に悩む就活生、会社に入りたての社会人から中堅の人まで、けっこう幅広く役に立ちそう。