「マグロ争奪戦」の舞台裏 (ちくま文庫 く 24-1)

著者 :
  • 筑摩書房
3.33
  • (0)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 14
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480426413

作品紹介・あらすじ

09年秋、マグロ業界に大きな影響を与える国際交渉が始まり、日本の食卓が変わる。日本人に欠かせないマグロは、そもそもどのようなプロセスで届けられているのだろうか。川上の「生産者」と、彼らの獲ったものを扱う「荷受」「市場」「加工業者」「中卸」「大手量販店」、それに「一船買い」の大商社など、複雑なビジネスの仕組みを整理し、「マグロ騒動」の意外な真実を解き明かす。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2009年(単行本2007)刊行。超高級魚クロ鮪だけでなく、大衆的なメバチ・キハダ鮪の争奪戦を繰り広げる現状と問題点をレポートする。「便宜置籍船」「大手商社問題」「大手量販店問題」等広範に議論する。レポも各黒幕へのインタビュー、三菱商事への全国鰹鮪近代化促進協議会による要請書を掲載する等極めて具体的。延縄を壊滅に追いやる巻網、それを主導する米企業、巻網で獲れるキハダはペットフードか軍人の携行食に利用される実情、商品価値の乏しい鮪のCO(一酸化炭素)鮪による販売、蓄養鮪の危険性等、鮪の将来を考えるのに有益。
    シーシェパードのような自然保護団体のパトロンが誰か、という点には関心を持っておく必要がある。

  • 日本と台湾中心。ヨーロッパなどの話はあまりない。
    流通の問題と資源の問題をあまり分けていないので(というより主眼は流通にあるようなので)、実際資源の点から考えたら、いつかはマグロがなくなるんじゃないの?という疑問にはあんまり答えてくれない。

全2件中 1 - 2件を表示

軍司貞則の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×