科学と仮説 (ちくま学芸文庫)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480510914

作品紹介・あらすじ

科学の要件とは何か? 仮説の種類と役割とは? 数学と物理学を題材に、関連しあう多様な問題を論じる。規約主義を初めて打ち出した科学哲学の古典。

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数学はなぜ科学といえるのか、連続体や幾何学空間の概念はどこから生まれたか、仮説にはどういう役割と種類があるか、科学は自然に対してどういうスタンスをとるべきか――。「ポアンカレ予想」の提唱者としても名高い科学者が、数学・物理学を題材に、関連しあう多様な哲学的問題を論じる。「幾何学の公理や物理学の原理は、人間が自由に決めた定義、あるいは人間の精神が創った規約である」という「規約主義」の立場を打ち出した。科学の要件に迫り、刊行時大反響を呼び、アインシュタインら若き科学者たちを「何週間か呪文をかけられたように」高揚させたという科学哲学の古典。オリジナル新訳。
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幾何学の公理や物理学の原理――
それらは人間の精神が創った規約である

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【目次】
はじめに
第1部 数と大きさ
第1章 数学的推理の本性について
第2章 数学的な大きさと実験
第2部 空間
第3章 非ユークリッド幾何学
第4章 空間と幾何学
第5章 実験と幾何学
第3部 力
第6章 古典力学
第7章 相対運動と絶対運動
第8章 エネルギーと熱力学
第3部の全体的結論
第4部 自然
第9章 物理学における仮説
第10章 近代物理学の理論
第11章 確からしさの計算
第12章 光学と電気学
第13章電気力学
第14章物質の終わり
出典
索引
訳者による解説とあとがき

感想・レビュー・書評

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  • 20ページほど戦いを挑んで見ましたが、 破れ去りました。
    再読の機会があると良いけど。

  • 読んでて「なんだ公理の話か」と思ってしまったが、この本こそが始祖。相対性理論を知ってると当然に思える話も多いけど、それはこの本を読んで「呪いにかけられた」アインシュタインが作った理論だから。時代を遡って当時の感覚で読まないとその重要さは理解できないかも。

  • 遅ればせながら手に取って読んでみました。普段とは違うことを見直したり考えたりすることで普段とは違う視点で考えることができたと思っています。当時の考え方が現代にどのようにつながっているのか、また当時の科学者がどういう課題に直面していたのかがわかる記述が興味深かったです。

  • ※2021.12には岩波文庫から新訳が刊行されている。
    https://booklog.jp/item/1/4003390296


    【書誌情報】
    『科学と仮説』
    原題:La Science et l'hypothèse (1902)
    著者:Jules-Henri Poincaré(1854-1912)
    訳者:南條 郁子
    ちくま学芸文庫
    文庫判 336頁
    刊行 01/06
    ISBN 9784480510914
    JANコード 9784480510914
    定価:1,210円(税込)

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著者プロフィール

アンリ・ポアンカレ(Jules-Henri Poincaré)
1854 - 1912年。数学者、物理学者、科学哲学者。フランス、ナンシーで、医学者の家庭に生まれる。エコール・ポリテクニーク、パリ高等鉱業学校を経て、パリ大学にて数学の博士号を取得。同大学にて、数学、数理物理学、天文学などの教鞭を取る。フランス科学アカデミー会員(幾何学部門)。アカデミー・フランセーズ会員。ポアンカレ予想の提唱者、またフラクタルやカオス理論の先駆者としても有名。多方面で優れた業績を残し、「最後の万能学者」とも呼ばれる。

「2022年 『科学と仮説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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