どうして男はそうなんだろうか会議 ――いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと (単行本)

制作 : 澁谷知美  清田隆之 
  • 筑摩書房
3.77
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本棚登録 : 462
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480864796

感想・レビュー・書評

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  • 大阪公立大学 文学部人間行動学科 社会学コース
    平山亮准教授
    第4章 ゲストとして登場

  • この手の話題に無知なことを突きつけられる。
    マチズモすらヘテロしら知らないレベルで読んだ。
    知らないこと以上にわからないときの接し方や無知無関心でない状態に気づけるかが問われて難しい。
    その入り口に立つことはできるかもな内容。

  • 男、女、ジェンダー… いろいろ知りましょう

  • この本を読む前にたまたま、セジウィックの「男同志の絆イギリス文学と~」という本を上野千鶴子さんがTVで取り上げているのをたまたま見ていた。その番組で作られた社会のシステムのようなものを取り上げていて、なるほど、と思って見ていたのだが、全部読まなくてもセジウィックが書いた男社会の仕組みのようなものを、知っておくのは良いことだと思った。
     その上で、この本を読むと、問題の根深さは相当に深刻である。というのも、これでは、人と人との結びつきのきっかけのなかにそもそも問題があって、それを意識できるかできないかが影響するからだ。社会そのものの作りは、空気のように透明で、そうと思わなければ意識できない。意識したとたんにそれは内向しもはやそれは傷である。そして、わかるかわからないかは、その人の感性により、言語化できなければ、傷つきながらまわりを傷つけることにもなるのである。この世に生まれ落ちたとたん何の前知識もなく人間関係にさらされ、刷り込まれる人間関係である。読む前に、実はもっとやわらかい読み物と勝手に思っていたのだが、内容の詰まった本でおそらくフェミニズムで語られることの問題の裏からの問題の見方に重なるところも多い。

  • 男性の特権について対談形式で分析した良書。清田さんがよくいる男性の思いを披露し、澁谷さんやゲストの男性がツッコミを入れるのが面白い。読書案内に書かれている本も読んでみたい。

  • 男性がおかれている社会構造の中での優位性、生きづらさがディープな議論で紐解かれていき、日頃あちこちで目にする何気ない女性蔑視へのモヤモヤが少し晴れる。女性に偏りがちだった「ケア」を男性同士の間にも広めていくこと、おかしいと思うことをおかしいと男女ともに発信できるようになること。この2つの方向性が、ジェンダーギャップを埋めていくヒントになりそうと思った。

  • 男性性や男性社会について全6種の対談から文字通り会議して考える一冊。中高男子校、大学は理工学部でサークルも男社会、職業はITエンジニアとホモソーシャルどっぷりで生きてきた自分には納得できる部分も「ん?それは違うのでは?」と思う部分も。男性の加害者性と被害者性を考えるきっかけには間違いなくなる。唯一無二の正解がある問いではないと思うので、じっくり考えながら再び読みたい。

  • 男社会の日本をめぐるやるせなさや理不尽を語る会議。
    テーマは性や恋愛や社会など多岐に渡る。

    議論の中には賛同できることや反対したい事が様々あったが、基本的には自分たちの主張を正当化しすぎていて、せっかくの対談なのに賛同しかなかったので、これではお互いが歩み寄れる議論にはならないのではと思った。

    特にマイノリティの男性や男性意識を保護する方向でのみ議論していたのは危険だと思う。
    もっと当人がしんどくならないけど、世渡りができる考え方を供与すべきでないかなど。

    問題的としては面白かったが、評価は2から3のあいだくらい。

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著者プロフィール

澁谷知美(しぶや・ともみ)
1972年、大阪市生まれ。東京大学大学院教育学研究科で教育社会学を専攻。現在、東京経済大学全学共通教育センター教授。博士(教育学・東京大学)。ジェンダーおよび男性のセクシュアリティの歴史を研究。共著に『性的なことば』 (講談社現代新書)など、単著に『日本の童貞』(河出文庫)、『平成オトコ塾――悩める男子のための全6章』『日本の包茎――男の体の200年史』(以上、筑摩書房)、『立身出世と下半身――男子学生の性的身体の管理の歴史』(洛北出版)がある。

「2022年 『どうして男はそうなんだろうか会議』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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