不可能を可能にするビジネスの教科書 星野リゾート×和田中学

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480878373

感想・レビュー・書評

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  • これは…。おもしろいのですけど「なぜ一冊にまとめたのか?」という話。
    各章をばらばらにして小冊子にでもしてほしい…。
    星野リゾートの話の後いきなり和田中の話って感じで、対談をはさんでつなげようとしているのかもしれませんがつながっていません。

  • 星野リゾートについての語りよりも藤原さんの「和田中学」の話がメインだったような気がします。後、教育改革論。 

    しかし、教育改革には自分も意識はあるので興味深い内容ではありました。 
    文科省や教育委員会に100%子どもたちのために仕事をしている人は少ない と言い切れる藤原さんは凄い。 
    「みんな一緒」から「それぞれ一人一人」への教育方針のシフトなど、この国の抱える問題を指摘。 熱くなります。 
    だれかが、行動しないと日本はこのままでしょう。
    自分も行動するための「土台」を今作っている最中です。 

    ※星野リゾートのお話ももう少し知りたいところでしたが、
    そこらへんは、別書で。

  • 中盤からの和田中学の改革については、読み応えがあった。親が受けさせたいと思う教育がされていると思うし、和田中学で成し遂げられたことを日本各地で展開していけば、日本の将来も良い方に変わるのではないだろうか。
    最初は藤原さんが、リクルートと星野リゾートの共通点をなかば強引に見つけては、はしゃいでるように感じて、大丈夫かな?と思ったけど、最後まで2人はイマイチ噛み合ってない印象を受けた。でも星野リゾートについて知るきっかけにはなったので、僕的には良かったけど。

  • ★「商品×サービス≧価格」学校もまた同じ。このマネジメントの基本行動がわかる校長を早急に増やさなければ。
    星1人ひとりの動機付けをさぼらない。
    ★情報処理力と、情報編集力。
    前者はジグソーパズル(正解がある、正解主義)を早くやり遂げるようなもの。後者は、レゴ(一つ一つはシンプルだが組み合わされば如何様にもなれる、つくりだせる⇒修正できる、修正主義)を組みたてるもの。目指すはレゴの達人。
    たしかに、私自身も前者より後者が苦手だった、というより社会に出るまで問われたこともなかったし、問われていたとしても気づかなかった。だけど、一方で、そのまま教育現場に立つことに対して激しい違和感があったのは、そこの自分の欠如を無意識に、感じていたからかもしれない。だから今、社会に出て、情報編集力を鍛える環境にあることはありがたい。
    ★小売業は成熟期。だから人材育成に力をいれる。日本も成熟期。もっとやるべき。⇒いま、小売業を対象にした仕事で、それの縮小版を体験できているかも。。!
    ★総論で「べき論」「理想論」を論じても何の役にも立たない。現実が変わらなければ意味がない。ぐさっとくる。
    ★たんに情報を処理するのが管理だとしたらマネジメントは情報を目的に合わせて編集すること。要するにマネジメントは編集長のイメージ。
    ★2010からはじまった中央教育審議会
    ★ビジネスパーソンに①コミュニケーションする技術②ロジックする技術③シミュレーションする技術④ロールプレイングする技術⑤プレゼンテーションする技術

  • ● 活きのいい組織に共通する「社員を動機付ける秘訣」
    1. フラットな組織
    2. 社会貢献的な要素
    3. 遊び、学びの要素
    4. 情報の徹底的な共有
    5. 資格ではなく、意思によって任せる

    ⇒特に4.は情報を持たない状態では、提案も行動もできず、自分自身の自由度が格段と下がってしまう。情報が共有されている状態であれば、誰しもが自由な発想を持つことができる。つまり、アクションへの責任が生じる。これが、動機付けにつながるのだろう。
    ただ、CCに入れるだけでなく、時には時間を取って説明する。意見を聞くといったことを取り入れていくことが、真の情報共有なのだろう。メールも簡単に状況をまとめるメールを入れると読み解かなくてよくなる。

    ● 星野リゾート躍進の秘訣は究極のフラット組織
    ⇒上の社員の動機付けという側面もあり、また現場からの意見が出て、それがどんどん通るようになると、お客様に本当に必要とされているサービスが生まれる。
    下からの提案はまずはイエス。やらせてみる。よっぽどダメでなければ通してみる。
    これはストロークを多くすると後述されているが、まずはやってみて、報連相を多くして、どんどんフィードバックして修正していく。これが現場のスピード感を上げていく。

    ● まずは人の嫌がる仕事を徹底的にやって、周りからの信頼を得る。
    ⇒これはなかなか、できないことだなと。最終的には自分のやりたい仕事だったり、思考する作業に落ち着きたい。ただ、違う組織にいったりして、まずは信頼を勝ち取らなければならない時には、周りから必要とされる人間とならなければならない。

  • 久しぶりに自分の考える事とピッタリ当てはまる人に出会えた。

  • 日本が安全ではなくなった今、観光産業はどのように変わっていくのか。
    この本を書かれたときとは状況が違うため今後の動きが気になる。

  • 本の内容云々より、まず、自分のムスコを当時の和田中に入れたかったと思う。あと、やはり、教育も自由化しないと。自由化されていない分野は、遅かれ早かれ、駆逐されるか、そうでなければ、世を滅ぼす元凶になると思う。

    キーワードは、いろいろあったけど、一番はこれかな 「本番に強い人、いつも運が良いように見える人、世の中の景気とは無関係に元気な人に共通の力」

  • リクルートから杉並の区立中学(人気がなく統廃合の瀬戸際にあった)の校長となり学校改革で成果をあげた藤原和博氏と実家の旅館業を継いで業績をV字回復させた星野佳路(ほしのよしはる)氏による本。

    両者に共通するのは、うまく行っていなかった組織を見事に組成させたところである。

    また、年齢的にもいわゆる団塊の後の世代で50代というところが同じで、本書を読んでいても両者とも今までの経営者と比べて柔軟な発想ができ、新しいものを抵抗なく受け入れていたりしているところなどから、この年齢という部分も実は大きな意味を持っているのかもしれない。

    本書で印象に残ったのは、今後は、いかに早く正解をいいあてらるかという「情報処理力」ではなく、「情報編集力」が必要と説いた点。
    「情報処理力」は発展途上の国にあっては、必要な能力だが、
    今日のように価値観が多様化し複雑になった社会では、今までのように正解がひとつという単純なものではなくなってしまった。
    よって、持っている知識、技術、経験を駆使して最適な答えをみつける「情報編集力」が必要という。
    もう少し分かりやすい例でいれば、「コロンブスがアメリカ大陸を発見したのはいつか」というのは「情報処理力」の範疇だが、「コロンブスがアメリカ大陸を発見したあとに、人々の世界観はどう変わったか?」について自分の頭でイメージできることが「情報編集力」である。

    気軽にサクッと読める本なので、それほど構えず軽いきもちで一読するといいかもしれない。

  • やばいぜ!ジャパン



    というタイトルで出る予定だったそうです。



    破綻したリゾートホテルを復活させた星野リゾートの社長、星野佳路。



    公立の和田中学校を超人気校に復活させた元リクルートの藤原和博。



    両名による共著、藤原さんの実績自慢には時に閉口するが、



    そのアイデアや行動力には関心させられる。



    星野さんは日本のリゾートを変えてきた観光業の星であり、



    今後日本を支えるであろうインバウンドの観光産業に大きな貢献をしてくれると思います。



    これからの働き方や生き方のヒントになる話しがいくつもありました。

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著者プロフィール

藤原和博(ふじはら・かずひろ)
「朝礼だけの学校」校長。1955年東京生まれ。1978年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。メディアファクトリーの創業も手がける。1993年よりヨーロッパ駐在、1996年同社フェローとなる。2003~08年、杉並区立和田中学校で義務教育初の民間校長を務める。2008~11年、橋下大阪府知事の特別顧問。2014年から佐賀県武雄市特別顧問。2016~18年、奈良市立一条高等学校校長を務める。

「2021年 『「人生の教科書」コレクション全10冊セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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