ニューズウィーク日本版特別編集 丸ごと1冊 プーチン 「最恐」独裁者の素顔とロシア復活の野望 (メディアハウスムック)
- CCCメディアハウス (2018年3月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (82ページ)
- / ISBN・EAN: 9784484147383
感想・レビュー・書評
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「丸ごと1冊」シリーズ第3弾、ロシアの大統領プーチン。
私はこれまでロシアに関心を持ったことはなかった。ロシアについて知っていることといえば、首都と現在の大統領がプーチンであること、そして漫画「エロイカより愛を込めて」にKGBのキャラが登場する、という程度。
プーチンにしても、多少強権的な大統領であるとは思っていたが、実際のところどういう政治を行なっているのか、どういった国なのかということはほとんど知らない。
そんな私がロシアに関心を持ったのは、北朝鮮が原因だった。
北朝鮮のあの独特な雰囲気国のリーダーを神聖視し、日本や西欧諸国にはない不思議な国家行事が行われており、国民には自由に様々な制限が課せられている。
そんな体制が実は北朝鮮独自のものではないのではないか。そう考えた時、私はロシアに関心を持つようになった。北朝鮮にある不思議なしきたりの大半は、ソ連や中国から「輸入」したものなのではないか、と。
この雑誌はプーチン個人の性格や行動原理に焦点を置いて書かれており、それらの内容も興味深いのだが、「独裁者」を支持し、個人崇拝する国民の複雑な感情 (政府の汚職にうんざりしている、と同時にプーチンを悪く言われると、ロシアが傷つけられたようで気分が悪い=プーチンがロシアの象徴になっており、プーチンを批判することは祖国への非難とみなされる)も面白い。これは、プーチンのイメージ戦略によるものだという。
また、「ロシアとの交渉で成果を出すコツ」とちう記事も、個人的には「ロシア」を「北朝鮮」に代えても使えそうだな、と感じた。
ロシアと北朝鮮、イメージ的には大きく違う二国だが、その類似点に注目して読むのも面白い。
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