海からの贈り物

著者 : 柳沼武彦

制作 : 天野 礼子 

• 東京書籍 (1997年3月1日発売)

感想・レビュー・書評

[obkさんの感想 · 2009年11月21日]

海のかあさん森を作る

北海道の海からニシンが消えた。浜の漁師やその妻達は原因を探し続け、森へと辿り着く。

1988年から始まった漁業婦人部のブナの植林は水源の維持、生態系の恒常性に大きな役割を担っていて、
その運動は広がり現在も続いている。

現在の漁業の実態や海岸浸食、珊瑚や海藻の激変。自然を相手に生活する物の視点から見た地球からの警告を伝える。
海を通して地球全体の生態系を上手くまとめていて、森林業／農業／漁業を結びつけた異色の３部作の１冊。

人間の起こす日常の小さな行動が地球を傷つけ、又救うのだと実感した。