- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784487810864
作品紹介・あらすじ
元東京都監察医務院長を務めた監察医である著者は、変死体がなぜ死にいたったかについて、長年にわたり、
検死(2万体)・解剖(5千体)を行い、それをまとめた著書『死体は語る』は65万部を超えるベストセラーになりました。
その著者が「再鑑定」について初めて一冊の本にまとめたのが『監察医が泣いた死体の再鑑定』。変死体を検死、
解剖をした結果に対し、おかしいのではないかと、警察、保険会社、または遺族から再鑑定の依頼があります。
引き受けた著者は、なぜ最初の鑑定が間違っていたかを紐解いていきます。
「溺死ではない、殺しだ。事故死ではない、病死だ。病死ではない、暴行死だ」。最初の鑑定の嘘を暴いていく様は、
まさに上質なミステリーを読んでいるようにドラマチックです。
ときには裁判所で証人として最初の鑑定人と対峙したり、再鑑定の再々鑑定を提出したりと……事件は2転、3転していく
スリリングな1冊で、本書は数々のテレビ番組で取り上げられ、大反響を呼びました。
今回の新刊『死体鑑定医の告白』は、再鑑定というコンセプトを引き継ぎ、よりドラマチックな案件がセレクションされた
著者渾身の書き下ろしとなっております。
【目次】
1.母親からの切なる手紙
2.自殺か他殺かのボーダーライン
3.「目からウロコです」
4.お寺はなぜ燃えたか
5.ふたつの死因はない
6.父の無念さを晴らしたい
7.二転、三転……
8.温泉の湯船に浮かんだ死体
9.涙の遺骨鑑定
感想・レビュー・書評
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上野先生の「自殺の9割以上は他殺」というTVインタビューを思い出して読んでみた。
なんせ実際の事件だから小説に比べればあっさりというか尻切れ蜻蛉なんだけども、事件の背景や心理描写もなく死体が示す証拠から事故自殺他殺を判断する過程を淡々と書いてるんだからまぁそりゃそうですよね。
文章が「人間の本性(攻撃性とか悪意とか)」を半ば呆れ気味に撫でたよう。
鑑定医とか刑事とか弁護士とか、大変なお仕事だなぁ。自分も含めてだけど、人間って本当に悪質だなぁ。
あと字がデカいけどなんで?小学生向けじゃないんだから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
死んだら最後、死体は喋らない。そんなことを思っていたけど、死体はどうして死んでしまったのかをちゃんと語ってくるのだなぁ。「何故亡くなったのか」を知ることは遺族にとっても大切な事だろう。
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エピソード自体は興味深いけれど自慢話という印象を受けて読みにくかった。強調したいのはわかるけど長い文章を繰り返したり、「え、ここで終わり?」というエピソードが多い。最後まで読むか少し迷っている。
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訂正メモの入った本は初めてだ
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ちょっと連続ドラマでも見ている様な感じでした。面白かった。
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読めるかなと思ったんだけど、エピソードあり悪事退治ありでなんとか。アクが強いことは確か。続編はしばし時間を置いて。
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死体鑑定医の上野先生の鑑定依頼の中から9つの話を紹介している。裁判の資料にもなるので弁護士からの依頼も多いようだ。変死体でも自殺や病死の場合もある。保険金詐欺に絡む案件も多いようだ。温泉の湯船に浮かんだ死体の話は興味深かった。溺死の時と水に浸る前に死んだ時の違いで泡沫液が出るとは知らなかった。
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死体の状態、検視の結果から
死の直前の状態がここまでわかるのかとびっくりした。
個人的には
筆者が、死体の再鑑定を依頼された際
例えば裁判を戦っている弁護士から、この死体は自殺か事故死か、または他殺かを再鑑定して欲しいと依頼されて
弁護士は、裁判で戦う上で、事故死であることを望んでいたけれど、再鑑定をした結果自殺だった、イコール依頼者(弁護士)の意に沿う鑑定結果が出なかった場合、その依頼を受けないということに驚いた。
と、言うことは
再鑑定はしているわけだから、時間も労力も使っている。
しかも、自分は真実を知っている。
けれど、仕事として、その依頼は受けない。(依頼人に不利な結果になるから)
それって凄くストレスになるんじゃないかなぁと思った。
自分は、死体から死の直前のその人の行動、状態を見つけてあげること、死体からその人のメッセージを間違いなく受け取ってあげること。
それが、自分のすべきことだというポリシーをしっかり持っていなければ続けられない仕事だなと思った。