組織のなかの人間 上: オーガニゼーション・マン (現代社会科学叢書)

著者 : W.H.ホワイト 岡部慶三 藤永保

• 東京創元社 (1959年3月1日発売)

作品紹介・あらすじ

訳: 辻村明, 佐田一彦

感想・レビュー・書評

[tomonobumasudaさんの感想 · 2014年5月13日]

奇しくも万国著作権条約が公布され（本日 ＴＰＰにて新基準が打ち出された）、 キューバにカストロらが上陸しゲリラ作戦 を開始し、ＩＢＭが世界初のハードディス クを発売した１９５６年に原著が刊行され た一冊。

組織と個人のパフォーマンス最大化に向け た検証が為される。

ジョージオーウェルの１９８４年への言及 が特に印象深かった。個人が排除された全 体主義では個人と組織の対立概念がそもそ も崩壊し、パフォーマンスを定義できなく なるというジレンマ。安定しない関係にこ そ組織と個人の双方を成立させる距離が発 生し得るのだなと腹に落ちた。