マカロンはマカロン (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488025526

感想・レビュー・書評

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  • 目次
    ・コウノトリが運ぶもの
    ・青い果実のタルト
    ・共犯のピエ・ド・コション
    ・追憶のブーダン・ノワール
    ・ムッシュ・パピヨンに伝言を
    ・マカロンはマカロン
    ・タルタルステーキの罠
    ・ヴィンテージワインと友情

    最後の「ヴィンテージワインと友情」の後味の苦さに一瞬読後感が真暗になってしまったけれど、落ち着いて思い出せばちょっと切なくほろ苦い、でも決して手遅れではないというところに落とし込む話のうまさは相変わらず。
    いや、「青い果実のタルト」は手遅れかもしれないが。

    人は自分の気持ちのすべてを人に語るわけではないけれど、それでも言葉の足りない人が多い。
    きちんと気持ちを伝えていれば、なんということのないエピソードが、謎になる。

    「マカロンはマカロン」は表題作あって、現代的なテーマの作品だと思う。
    マカロンはこうでなくては!ではなくて、こんなマカロンもあんなマカロンもあるけれど、マカロンはマカロンという世の中になればいいという話。
    ミステリ作品なので詳しくは書けないけれど、まあ、そういうこと。

    シリーズが進んできて、ふと思うのは、シェフの変人度が薄れてしまったこと。
    変人上等、復活望む。

  • フレンチレストラン、いいなぁ。
    この手の本を読むとお腹が減って困る。
    これくらいお店で気を配ってもらえてたら、そりゃ居心地いいだろう。何度も、何度もでかけていっちゃうな。
    相談にも乗ってもらえそうだし。

  • フランス料理は馴染みがないので、料理のことや出てくる用語はわからないものもあったけど、やっぱりこのシリーズは面白い。

    是非続編を!

    2017.12.14 読了

  • 2017.10月。
    このシリーズ読むといつも思う。こんな店が近くにあったらいいなあ。おいしくてひとりで行けて居心地が良くて。サクサク読めるちょっとのミステリーがちょうどいい。

  • 小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マルが舞台の
    『タルト・タタンの夢』、『ヴァン・ショーをあなたに』の続編

    このころはブクログを使っていなかったので、『ヴァン・ショーをあなたに』を読んだ記録はこちら
    http://mimi9sayaka.blog14.fc2.com/blog-entry-97.html
    2008年の記録、もう9年も前なんですね。

    食べたこともない料理が、文字だけでもとても美味しそう。

    ちょっとした謎をオーナーの三舟シェフが次々と解いていきます。

    最後の話は後味が悪かったな。

    早めの続編を待ってます。

  • ビストロ・パ・マル第3弾。
    短編8編。
    待ってました!

    飲み会でも食事会でも、ビストロに行く機会はあまりないから、この本で想像するのが楽しい。
    でも読んだら、おいしい料理を素敵な空間で食べたくなる。

    個人的には最初の方の話が好き。
    フランス料理が人の心を繋ぐシーンはほんわかする。

    そして、2番目の話で、レストランやお店で忘れ物を相手に連絡しない理由も初めて知った。。。
    連絡してはいけない人に連絡してしまったら取り返しがつかないよね、確かに…。

  • ビストロでおこるちょっとしたことの奥を書いてあった。
    色んな客がいるけど、こんなふうにみられているのかもしれない。

  • 久しぶりの「ビストロ・パ・マル」普段はカフェランチと居酒屋にしか行かない私がビストロへ行った気分に♪ヽ(´▽`)/しかし今回も食べた事がない謎のフランス料理の数々(--;)材料の味さえ、ほとんど分からないよ(T-T)逆に謎解きの方が分かりやすいくらい(^^;)三舟シェフの作る料理はきっと謎解きのようにステキ(*^^*)

  • 続き物の短編集。
    謎が解決した段階でぶったぎったように終わるので、余韻が無い。最後にまとめてエピローグでもあるのかと思ったらそれもなかった。
    デザートの無いコース料理のようだった。

  • (2017/5/26読了)
    私の知る限り、タルトタタン、ヴァンショーに続き、第三作目。ヴァンショーから8年も経っている。でも初出は全て、ミステリーズという小社刊(?)で、期間は2010年から2016年ということなので、シリーズをやめてた訳ではないのですね。
    それぞれの話の核心は、あまり気持ちの良いものではないけれど、登場人物たちがほっこりする人たちなので、読後の嫌悪感は全くないです。
    星は3.5。でも、シリーズも三作目(?)なので、もう少し何かひねりがあったら良かったなぁと思い、3つにしました。
    次作に期待します。

    (内容)
    下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マルは、スタッフ四人、カウンター七席、テーブル五つ。フランスの田舎を転々として、料理修業をしてきた変人シェフ三舟さんの気取らない料理と、身も心も温めてくれるヴァン・ショーは大人気。そして、実はこのシェフ、客たちの持ち込む不可解な謎を鮮やかに解く名探偵でもあるのです。豚足をめぐる少年と母親の再婚相手との物語、おしゃれな大学教師が経験した悲しい別れの謎、消えたパティシエが残した言葉「マカロンはマカロン」とは?…等々、胸を打つ話ばかり。ブーダン・ノワール、豚足料理、マカロン、ベリーのタルト…メインディッシュもデザートもきっとご満足いただけます。絶品料理の数々と極上のミステリをどうぞ!

    (目次)
    コウノトリが運ぶもの
    青い果実のタルト
    共犯のピエ・ド・コション
    追憶のブータン・ノワール
    ムッシュ・パピヨンに伝言を
    マカロンはマカロン
    タルタルステーキの罠
    ヴィンテージワインと友情

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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