- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488028404
作品紹介・あらすじ
U国A州の空軍基地にある『飛行機の墓場(ボーンヤード)』で、兵士の変死体が発見された。謎めいた死の状況、浮かび上がる軍用機部品の横流し疑惑。ジョン少佐は、士官候補生時代のある後悔の念から、フラッグスタッフ署の刑事・マリアと漣へ非公式に事件解決への協力を依頼する。マリアたちは快諾するが、その陰には、ふたりの抱えるそれぞれの過去――若き日に対峙した事件への、苦い後悔があった。高校生の漣が遭遇した、雪密室の殺人。少女時代のマリアが挑んだ、ハイスクールの生徒たちを襲った悲劇。そして、過去の後悔から刑事となったマリアと漣がバディを組んだ、”始まりの事件”とは? 大人気シリーズ第4弾は、主要キャラクターたちの過去を描いた初の短編集!
感想・レビュー・書評
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借りてきてから短編集という事に気がつく。ジョンの勤務地での変死や蓮の学生時代の古典推理小説的な話、今のマリアの原点ともなったと言うべき事件などこのシリーズ好きにはたまらない話ばかり。お気に入りはマリアと蓮顔合わせの物語。
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主要キャラの過去短編集。この短編集で、"憧れや安寧を求めて、社会に踏み込んだものの外面と内面は違う”ということを教えられる。閉ざされた大小の社会の実情に踏み込んでみたら苦痛を伴い逃げられない。マリアと漣は、巨大な氷山の一角、氷山を溶かす心積もりで警察官に成ったのかと思うと胸が軋む。特にマリアは、過去の事件の悔しさと悲しみを心に刻み紅玉色の瞳に熱を宿している。
トリックもそうだが、自身の経験もあって引き寄せられる短編集だった。お気に入りは、表題作とは異なる『赤鉛筆は要らない』、『レッドデビルはしらない』の2作品。
今後も続くであろう、マリアと漣のコンビの行き先を見届けていきたい。
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3.0
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このシリーズ初の短編集であり、マリアと蓮の学生時代のエピソードとあって期待が高まったのだけど、
うーん…
彼らは昔から変わらず、こういう雰囲気だったんだな。
2人の性格や行動に、過去と現在で大きな違いはなく。
過去の出来事をきっかけに、何かがすごく変わってたりすると意外性があって良かったんだけど。。
もうあと少しだけ、深く!キャラクターの内面を深掘りしてくれたら、このシリーズをもっと楽しめそうな気がする。
次作に期待!