船から消えた男 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (399ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488106256

感想・レビュー・書評

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  • 化学的要素があり、
    他の作品とは少々毛色が違った作品か。

    フレンチの出番は今までの作品の中では
    一番少ないと思います。
    そのかわり、とある壮大な化学プロジェクトに
    参加することとなった、婚約者の女性と
    管轄となった警察の部長刑事の視点がメイン。

    特に婚約者の女性のほうは
    途中弁護士であるジャックが
    無実の罪に問われることとなり
    かなり狼狽している描写が
    結構あります。

    トリックは完全に読者を
    欺くもの。
    文字通りに受け取ってしまうと
    終盤に驚かされるはずです。

  • 新しい石油の加工法を発見した男たち。出資者に証拠を見せるために船に乗り込んだレジナルド・プラット。船から消えたプラット。発見された死体。船に乗り込んでいた謎の男。加工法をライヴァルに売ろうとしていたプラッツの秘密ダブリン警察の捜査で逮捕された容疑者ジャック・ペンローズ。容疑者の婚約者パミラ・グレイの頼みで捜査に当たるフレンチ首席警部。

     2009年5月14日初読

     2011年8月1日読了
    市川図書館

  • 「マギル卿〜」と同じく北アイルランドが舞台。読んだ感覚的には、「サウサンプトン〜」に「マギル卿〜」が加わって、 裁判風景は「クロイドン〜」を思い出させ、最後が「死の鉄路」と同じく女性の活躍。最初の事件が起こるまでが ちょっと長く感じるが、事件が起きてからは一気に進む。目新しいパターンは北アイルランドのマクラング刑事と スコットランドヤードのフレンチ首席警部の捜査がそれぞれの土地で交互に行われ、それによって話が進んでいく もの。 また、状況証拠のみでも、無罪の者が裁判にかけられてしまう恐さも示そうとしているのか。 そういう意味では「クロイドン〜」とは逆のパターンとなる。

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著者プロフィール

フリーマン・ウィルス・クロフツ(Freeman Wills Crofts)
1879年6月1日 - 1957年4月11日
アイルランド生まれ、イギリスの推理作家。アルスター地方で育ち鉄道技師となったが、40歳で病を患い入院。療養しながら記した『樽』を出版社に送ったところ採用、1920年刊行。名声を博し、推理作家デビューとなる。50歳まで本業の技師を続けながら兼業作家を続けていたが、体調悪化で退職して作家専業に。その後、英国芸術学士院の会員にまで上り詰める。
本格推理作家として、S・S・ヴァン・ダイン、アガサ・クリスティー、エラリー・クイーン、ディクスン・カーと並んで極めて高い評価を受けている一人。代表作に前述の『樽』『ポンスン事件』、フレンチ警部シリーズ『フレンチ警部最大の事件』『スターヴェルの悲劇』『マギル卿最後の旅』『クロイドン発12時30分』 など。

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