幻の屋敷 (キャンピオン氏の事件簿2) (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488210052

作品紹介・あらすじ

アガサ・クリスティと並び称される、英国ミステリ界の女王アリンガム。その名作・傑作を日本オリジナル編集で贈る短編集第二弾。ロンドンの社交クラブで起きた絞殺事件。証言から考えるに、犯人は現場に“見えないドア”を使って出入りしたとしか思えないのだが……。名高い表題作を初め、だめなレストランの料理やサービスをたちどころにすばらしくする不思議な小物の謎「魔法の帽子」など、本邦初訳作を含む11作にエッセイを収録。

感想・レビュー・書評

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  • ミステリーというよりトリック、思い込みを暴く短編小説の数々。トリックを作る発想は素晴らしいものがあるが単純で短編なので残念だが面白みが欠けてしまう。「幻の屋敷」にある屋敷を壊し、別の場所にそのまま移転、屋敷を建て直す。現代では家も「使い捨て」家屋が支流で全て廃材として処理されてしまい、原資が不足する日本はもっとリサイクルなど知恵が必要かも知れない。

  • ガツガツしていない探偵譚。
    短編を少しずつ読む贅沢。
    堪能。

  • キャンピオン氏の短編集第2弾。
    切れ味が冴え渡る話から、ユーモア溢れる話までバリエーションにとんだ1冊。
    もっとマージェリー・アリンガムの本をもうすぐ読みたい。

  • キャンピオン氏短編集第二弾。あっさり読める短編集が多く、確かに謎解きの部分では浅いと言われるのもわかる。でも主人公や相棒刑事の人柄がよんでで和む。

    以下覚えメモ。

    「綴られた名前」指輪に女性の名前が。
    「魔法の帽子」
    「幻の屋敷」キャンピオン氏の親戚もなかなかクセがあるな。
    「見えないドア」
    「極秘書類」純粋な女性を利用しようとする詐欺師。
    「キャンピオン氏の幸運な一日」
    「面子の問題」
    「ママは何でも知っている」刑事のママのお手柄話。
    「ある朝、絞首台に」
    「奇人横丁の怪事件」
    「聖夜の言葉」

    「年老いてきた探偵をどうすべきか」

  • キャンピオン氏の短編集第2弾。
    短くてコミカルな話が多いが、「魔法の帽子」や「幻の屋敷」など魅力的な謎解きも楽しめる。
    探偵役の人柄を反映したような明るい作風で、安心して読める感じ。
    それにしてもクラシックミステリの探偵はなぜみんな”伯母”とか”大伯母”に弱いのか…

  • アルバート・キャンピオン

  • 2016/10/07読了

  • 内容云々よりも、ひとえにキャンピオン氏の魅力に負うシリーズ。上品で賢くて人好きがして、でも優柔不断でどこか傲岸なところもある…。ショーンエヴァンス(新米刑事モース)にぴったりはまると思うんだけどなぁ。中でも「聖夜の言葉」は最高に愛らしい作品。第三弾も用意されているようでなにより。

  • アリンガムはちゃんと自分のキャラクターに年を取らせる設定なんだなぁ、と通しで本書を読みながらしみじみと(笑)後半になるとオーツ警部も昇進してるしね。
    それぞれ、話によって表になったり脇役になったりと、アリンガムの世界の中で活躍しつづけたキャンピオン愛が伝わりました。
    お気に入りは、短編集のタイトルにもなった『幻の屋敷』。強権を振るう大伯母さんとそれにたじたじなキャンピオン氏とか、とっても英国的な構図でウハウハしました。
    短編集3が秋に出るので楽しみです。

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著者プロフィール

本名マージェリー・ルイーズ・ヤングマン・カーター。1904年、英国ロンドン生まれ。別名マックスウェル・マーチ。文筆家の家系に育ち、16歳で長編小説を書き上げる早熟の天才ぶりを見せ、1923年に冒険小説"Blackerchief Dick"を発表、27年には犯人当ての長編ミステリ「ホワイトコテージの殺人」を新聞連載している。"The Crime at Black Dudley"(29)に端役で登場したアルバート・キャンピオンは"Look to the Lady" (30)以降の作品でシリーズ探偵となる。映画化された「霧の中の虎」(52)や英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞の次点長編「殺人者の街角」(58)など、数多くの長短編が書かれた。66年、シリーズ19作目の長編"Cargo of Eagles"を執筆中に死去。同作は夫フィリップ・ヤングマン・カーターによって補筆・完成された。

「2023年 『ファラデー家の殺人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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