堕ちた預言者 (創元推理文庫 M ケ 1-8)

著者 : フェイ・ケラーマン 高橋恭美子

• 東京創元社 (1999年8月1日発売)

感想・レビュー・書評

[fattycatloverさんの感想 · 2020年8月7日]

デッカー刑事第五弾。

前作で結婚したと思ったら、お子さんができたらしい。

高級フィットネスクラブの経営者の女性が襲われ、
金庫が破られ、宝石や女性の父の自叙伝が盗まれた。
自分には特別な力があると主張する女性。
女性の母は往年の名女優、兄弟は医者という家族が複雑にからんでくる。

過去を探る話は嫌いではないはずだが、
被害者の女性も、元女優の母も感情移入できないタイプのせいか、
途中までどうも気乗りがしなかった。
被害者の家族を巡る話よりも、
容疑者の兄妹の話の方が興味深かった。

[rhodonさんの感想 · 2011年6月21日]

ピーター・デッカー＆リナ・ラザラス・シリーズ第5作。

今回の舞台は、ユダヤ教コミュニティとは関係ない、高級フィットネスクラブ。ハリウッド女優を母にもつ美人経営者の暴行事件が発端となって、異常な家族関係がしだいに明らかにされていく。

シリーズ一の華やかな経歴をもつ人物が何人も登場して、途中まで興味深く読んだ。ところが、終盤の展開がやや強引で結末も納得いかず、その点が残念だった。