- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488449216
作品紹介・あらすじ
わたし、海砂真史(うみすなまふみ)には、ちょっと変わった幼馴染みがいる。幼稚園の頃から妙に大人びていて頭の切れる子供だった彼とは、別々の小学校にはいって以来、長いこと会っていなかった。変わった子だと思っていたけど、中学生になってからは、どういう理由からか学校にもあまり行っていないらしい。しかし、ある日わたしの許に届いた差出人不明のラブレターをめぐって、わたしと彼――鳥飼歩(とりかいあゆむ)は、九年ぶりに再会を果たす。日々のなかで出会うささやかな謎を通して、少年少女が新たな扉を開く瞬間を切り取った四つの物語。第二十八回鮎川哲也賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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'24年1月5日、Amazon Audibleで、聴き終えました。川澄浩平さんの作品、初。
あるブックチューバーが勧めてて、audibleにあったので「ラッキー!」と聴き始めましたが…以前に途中で止めた作品でした。トホホ╮(╯_╰)╭
で、今回は気づかず最初から聴き始めて…まあ、楽しく聴き終えました。高校生の主人公たちが、可愛らしかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おじさんには眩しいくらいで。
バスケ。告白。家出。
こんな若葉の季節を過ごせていればもうちょいマシな大人になっていたかも。
爽やかな読後感でしたー。 -
主人公も探偵役も中学生なので、そう派手な事件が起こるべくもなく。主人公の周りで立ち上がる些細な違和感を、探偵役がイヤそうに解く。そんな連作短編集です。
舞台は北海道ですが、最終4話目などは北海道ならではですね。 -
ミステリー+青春もの。
主役は中2のウミと幼馴染の歩、仲のいいクラスメイトたち。
高校生ほど大人びてはなく子どもっぽくもなく、中学生だからこその心の揺れ方。
爽やかでいいです。
探偵役の歩もウミもキャラが立っていて読みやすかったです。
それにしても歩は甘いものに目がなさすぎる。 -
202303
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ミステリーだが、殺人などは起こらない。いや、法律に触れるようなことさえない。中学生の些細な疑問に焦点をあて、謎解きが行われる。解決したところで特に何も変わらない。
どちらかというと青春小説の意味合いのほうが強く、中学生の生きる世界がくわしく描かれている。
体の成長に心が追いつかず不安定。小さいコミュニティの中で自分と他人と比べて苦しむ。
自分の中で正解を見つけられない恋愛感情。自らが何者かわからず自分に自信をもてない。
頭がキレて名探偵である歩も例外ではない。むしろ不登校でほぼ引きこもりである歩が一番苦しんでいるのかもしれない。
些細な問題を解決する名推理。それにより皆が少しでも幸せになれば嬉しい。何よりも歩自身が自分を肯定するきっかけになればよい。おせっかいにそんなことを思う。
自然と登場する中学生達を応援してしまう。そんな小説だ。
良い読書時間だった。
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日常の謎系ミステリー。そんなこと謎解きしてどうするんだ、本人に聞こうよ!って感じの謎とき依頼をしてくる真史とわずかな手がかりから憎たらしくもそれを解いてしまう鳥飼歩。若いときはこういうことで悩んだこともあったなーと、青春を感じた。
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一二話は謎が残る(読者が考察でだいたいの答えが導ける)終わり方をしていて、個人的にはよかったと思う。それ以降は良くも悪くも普通だと思いました。そんなに起伏もないので軽い気持ちで読めると思います。