紅玉は終わりにして始まり (時間旅行者の系譜) (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488557058

作品紹介・あらすじ

あたしが“めまい”に襲われたのは高校のカフェテリア。それがすべての始まりだった。そもそもタイムトラベラーとして準備を整えていたのは、いとこのシャーロットだった。ところが実際に過去に飛んだのは、何の準備もしていないあたし。相棒のギデオンは気絶しそうに素敵なんだけど、シャーロットべったり。あたしだって好きでタイムトラベルしてるんじゃないわよ! ドイツで大人気のタイムトラベル・ファンタジー三部作、第一弾。 訳者あとがき=遠山明子

感想・レビュー・書評

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  • ある日突然、高校のカフェテラスでめまいにおそわれた「あたし」グウェンドリンは、過去へタイムトラベルしてしまった。タイムトラベルの力を持っているのは、いとこのシャーロットのはずだったのに…

    謎の秘密結社の目的を果たすため、超ハンサムなギデオンとコンビを組んで過去の時代に送り込まれることになったあたし。
    好きでタイムトラベルしてるんじゃないし、何もかも謎だらけ!


    書店で平積みになってたのを見て、ジャケ買い…ではなくジャケ読み。
    ケルスティン・ギア、全く知らず初読み。

    タイムトラベルの仕掛けに特殊な一族の血を要するあたりはちょっとホラーファンタジーっぽく、色々な時代の衣装を整えるくだりはコスプレ体験のわくわく感、その上文句なしのイケメンとのラブストーリーとてんこ盛り。

    「あたし」と翻訳されるようなティーンエイジャーの活躍する翻訳物は、くるくる飛び跳ねるような心理描写と、ときに無鉄砲なやんちゃっぷりに乗ってしまうまではやや疲れるが、ここを超えると面白くなってくることが多い。

    まぁ、とにかく完結まで読んでみよう。


    一回登録してから、文庫本で読んだのに単行本で登録していたことに気づいて登録し直したため、続きの3冊より後に登録という変なことになってしまった。
    うーん、本棚の並び順を変えたいなぁ。

  • 海外のタイムトラベル物。
    ここ数年タイムトラベル物を地味に読んでいるけれど、これも面白かった。海外小説はすごく久しぶりに読んだかもしれない。

    タイムトラベラーの遺伝子かぁ、良いなほしい。
    シャーロットに凄い振りがあったから、タイムトラベラーになるのはグウェンだと予想ついてた。
    ただ、あんな短時間で3回もタイムトラベラーをするものなのかと驚いたけど。
    タイムトラベラーの遺伝子はグウェンの家系とギデオンの家系でずっと受け継がれてきたってことは、色々と今まであったんだろうなぁ。

    1巻にして、早速クロノグラフを盗んだポールとルーシーが出てきて展開早かった(笑)
    ポールとルーシーは何故あんなにグウェンに会うことに拘ったのか?
    何故血の円環を閉じてはならないのか?
    ポールとルーシーは何を知っているのか?

    伯爵も謎だよなぁ。
    あの能力は何なんだ?
    グウェンにもあんな感じで霊が見える以外に何か能力が出てくるの?
    鴉の魔法とマディ大おばさんの予言は何か関係ありそうだよなぁ。
    マディ大おばさんのあの予言というか幻覚というか…あれも何なのか気になるな。

    ギデオンは伯爵に操られてるの?
    ポールとルーシーが言ってたことは本当なのか?
    3回会うともうダメなんだっけ。
    ギデオン、最後唐突にグウェンに気のある発言してキスしたけど、伯爵に操られてると思うと素直に受け入れられないよな。

    グウェンがギデオンと未来の自分がキスしてるところに鉢合わせしてしまったけど、あの未来の二人は一体何をしてたんだろ?
    今回みたいに訳があってあの時代にいたんだろうけど。

    グウェンとギデオンが伯爵に会いに行くのを知ってて、その帰りを狙わせたのは誰だろ?
    ポールとルーシーなのかな?
    それとも別の誰かなのか?

    色々と気になることがあるから、早く続きを読まねば!

  • あたしが"めまい"に襲われたのは高校のカフェテリア。
    それがすべての始まりだった──

    英国・ロンドンに住むモントローズ家には
    タイムトラベラーの遺伝子が受け継がれていてるのだが
    初めて飛ぶ日の準備をしていたのはいとこのシャーロットだったのに
    なぜかグウェンドリン(あたし)が飛んでしまったのだ。

    タイムトラベルをする主人公・グウェンと、いとこのシャーロットは
    16歳の女子高生で同級生。
    グウェンの現代っ子らしい機転を利かせたストーリー展開は
    軽妙コミカルで明るいです。
    グウェンと親友・レスリーとのコンビネーションも
    とてもいい感じに間合いよく添えられたスパイスのようで
    今後の楽しみの一場面となってくれそう...♪

    そして何より気になっているのがグウェンの母親・グレイス。
    驚きのカミングアウトには仰天させられてしまったけれど
    まだ何かありそうで...
    重要な鍵を握っているような気がしてなりません。

    タイムトラベルをすることには何の意味があるのだろうか....
    秘密結社って...??
    誰が味方で誰が敵か。いや...そもそも敵なんているのか??

    今後どうなっていくのだろう...。
    三部作とあって謎が多すぎの終わり。
    先がとっても気になります。

  • ドイツのティーンズ向け小説。

    タイムトラベラーの遺伝子を受け継ぐ高校生の女の子。
    キュートでとても可愛い。

    三部作の第1作目と言うことでまだ謎が多いのですが、続きが気になるなぁ。
    SFと言うよりファンタジーでしょうか。
    若者二人の恋の進展も気になるところです。

  • あたしが高校のカフェテリアで“めまい”に襲われたのが全ての始まりだった―
    タイムトラベラーとして準備をしていたのは、いとこのシャーロットだった。
    なのに実際に過去に飛んだのは何の準備もしていなかったあたし、グウェンドリン。
    相棒のギデオンは素敵だけれど嫌なやつ。
    タイムトラベラーの属する秘密結社〈監視団〉の目的のために過去へ飛ぶ二人だが、何者かが先回りして妨害を始め―
    ドイツで大人気のタイムトラベル・ファンタジー三部作、第一弾。

    面白かった-
    けど感想は書きにくい…

    主人公の一人称が“あたし”ってことで主人公がアホすぎてイライラしないかと躊躇したけど、幽霊が見えて会話できるくらいで普通で安心しました。
    あと“ドイツで100万部”っていうからドイツが舞台かと思ったら英国ロンドン舞台でちょっと肩すかし…

    主人公は生まれた日にちだけじゃなく、両親そのものが撹乱されてるよね?
    妹弟との仲も良くてほのぼのするけど、なんといっても親友が!頼もしい!
    いとこは苦しい立場だな…

    各時代の衣装描写も素敵-
    来月に文庫版第三部が出る予定なので、最終巻まで続けて読みたいです!

  • 気づいたらつるつると先を追いかけるようにして読んでいました。
    十代少女の一人称なんてアナトゥール以来なんじゃないかと、買うことすらためらわれたのが嘘のよう。
    逆に言えば、買うのをためらわせるくらい、訳が馴染んでいて、読んでいてリズムが心地いい。
    いつのまにか自分もドキドキしながら彼のエメラルドの瞳を追いかけていました。
    でも、これって実はであってからまだ二、三日の出来事ですよね?
    恋に落ちるの早いなー。(彼ね)
    そして頼もしく力強い親友レスりー。
    彼女の理解力と包容力とさばけた感じと好奇心、ほんと素晴らしい。
    主人公は親友に恵まれるほどいい女ってことですね。
    彼女との十代らしい女子トークがまたいい!
    加えて失踪した彼らにまつわって、彼女の出生の秘密も気になります(ニヤニヤ)。

    次巻が半月後ということで、めっちゃ楽しみ!!!
    表紙のイラストも雰囲気出てて素敵です!
    単行本とモチーフ同じだけど少しポーズや色の統一が変えてあって、文庫版の方がより進化してスタイリッシュですね!

  • サンジョルディの日に向けて、中学生の娘に贈る本を探していてたどり着いた。

    タイムトラベルを題材としたファンタジーだが、恋愛小説としての要素の方も強いかも。ロンドンが舞台だがドイツの作品で、本国ではミリオンセラーだそうだ。

    登場人物も多く、タイムトラベルにまつわる設定が複雑なので、何度か読み返すこともあったものの、基本的には女子高生らしい軽快な一人称の文章に乗ってテンポよくストーリーが進んでいくので、どんどん読み進めてしまった。

    脳内で映像化されるような描写も多く、普段本を読まない子でも、いつのまにか世界に入リこめてしまうのではないだろうか(実際に映画化もされているようなので、いずれ観てみたい)。

    なお、本書は3作(3作目は上下巻)あるシリーズの1作目だが、すべて読まなければ物語は完結しない。

  • 有る日突然タイムトラベラーとしての能力に目覚めてしまったグウェンドリン、彼女は時を巡る秘密結社の計画に巻き込まれることにーーー

    数年前に映画化もされたようで、気になったのでとりあえず原作から読んでみることに
    ドイツで人気の小説家によって書かれた今作、作者さんはドイツの方ですが舞台はロンドン

    三部作の1作目なので、序章的な感じなのか物語の核心にはあまり触れられませんが、タイムトラベラーのヒロインを通して昔のロンドンを見ていくのはとても楽しい時間で、あっという間に読み終わっていました
    次巻も楽しみです

  • 時間旅行者の系譜第一作

    先に映画を観たら原作も読みたくなってしまって(ミーハー)。

    翻訳ものなので、もしも訳が合わなかったら……と保険で一作目だけ買ったけれど、失敗だった。これは三部作すべて読みたい。読んでいる間、ずっとワクワクしていた。こんな感覚は久々。

  • [文庫版全巻読破シリーズ感想]
    ワカマツカオリさんのイラストで惹かれて一気読み。
    とりあえず、海外文学翻訳ものの読みにくさ、文体の飲みこみにくさはあるけれど、よくある王道のタイムトラベル作品の様な感じ。
    タイムトラベル体質な一族の悲喜交々を軸に(?)していて、主人公達がアメリカのドラマ的な感じな高校生(上手く表現しにくいのですが…)で、素直になれないひねくれものの男女の恋愛物語と言うか。
    ヒーローのギデオンがハッキリしなくてイラっとするし、主人公とは正反対のタイプのあて馬としての従姉妹とその母親もウザいしで、主人公がすごく可哀そうな状況にもかかわらず、泣いて喚いてでも何とか乗り越えてく感じが、凄く少女コミック的な展開&主人公だなーと。

    でも、なんだかタイムトラベルの軸になる陰謀ってのが凄く浅くて…少女コミック的展開ならこれくらい浅くてもいいのか―と思いつつ、ミステリ要素やファンタジー要素入れつつの、取りあえず一気読みできるレベルに軽かったので★2つ。

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