やおよろず神異録 鎌倉奇聞 下 (創元推理文庫 F ま 1-5)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 91
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488569068

作品紹介・あらすじ

人々の怨みや念が集まり生じた邪悪な存在、闇神は、巫女の生気を吸って流れ神を斬ることができるふた振りの刀、天恵と天佑を人界にもたらした。天恵は北条政子の弟時房の手にわたり、天佑は頼家に近い御家人高坂景秀が遠谷を襲って手に入れた。折しも幕府は、源頼朝が亡きあと二代目の将軍頼家と北条氏との確執が露わになっていた。遠谷から奪われた天佑を追って鎌倉にのぼった真人は、天恵を振るう時房に出会い、その屋敷に滞在したことから、北条一族と将軍頼家との争いに巻き込まれることに……。人と精霊と神の関わりを描く時代ファンタジイ。

感想・レビュー・書評

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  • 上巻が気になるところで終わったので、ドキドキしながら手に取る、けど。え?そこから?というような過去が語られていく。
    颯の母の幼少期から、颯と真人の両親と闇に呑まれてく小糸。
    時房と御神刀の出逢い。
    鎌倉は頼朝か亡くなり、頼家の時代となるが、比企家と北条の対立が表面化して、頼家と政子の溝が深くなっていく。
    そんな中、御所に物の怪が。

    過去の因縁とか、凝や流れ神の真実、和魂と荒魂の秘密、盛り盛りでバタバタな展開についていくのがやっと。いくつかのエピソードは削れたのではとつい思う。
    白いもやの中、佇む青い髪。金色に輝く金位の朧月。舞い散る桃の花。
    話も絵も映像むきなのかも。
    真人の真っ直ぐさに、颯の一途さ、最後はこの2人の想いに救われて、爽やかな読後。

  • 古くから、あらゆるものに魂が宿るとして自然が慈しまれ、祈りの対象としてきたが、信じる心が失われつつあるというところに、同時に自然も失われつつあることがリンクする
    喪失は、果てしなく大きい

  • よく出来た作品
    鎌倉殿の13人を見終わった後だけに北条氏と源氏の関係もスンナリと頭に入ってきて良かったのだが、それ以上に取り立てる所があるかというと…
    感想を書いている人が少ないのは、多分、そういうことなのでしょうか…

  • 人の思いから生まれる神様たちは使命のために自らを犠牲にしては戻っていくの繰り返し。
    人とは違うことわりで存在しているとはいえ感情はあるというのでなんとも切ないです。
    これからも闇神のようなものは生まれるとは思いますが、そのときに祈る気持ち、敬う気持ちが失われていないといいですね。

  • 2022.07.29

  • 最後まで真人と颯の話だった気がする。相手のことを思い、幸せを願う。相手の選択ごと全てを受け入れる。理想の関係ではないだろうか。

    神様にも輪廻転生があることは、人とは違うことわりの存在のはずがとても身近に感じられた。
    人の祈りや願いから生まれる人祈霊神。祈りを力にして穢れを祓う。今回の闇神が消えてもまた同じようなことが繰り返されるのだろう。いつまでも寄り添っていてくれるといいのだが。

    史実とファンタジーとがうまく合わさった物語、とても面白く読んだ。

  • 金位の朧月に助けられ、祈りを込めることで彼を助けて闇神を排除することができるのか。元々は人が生み出した欲望や怨念が凝縮したような闇神を、人の手だけで排除できなくなっている危うさをどう考えていったらいいのだろう

  • 上下ともストーリーは面白いけど、同じ説明が何度も出てきたり、深みがなかったり、が、残念。

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