これで書ける! サクサク作文サポート[小学校編]

制作 : 阿部 利彦 
  • 東洋館出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784491039404

作品紹介・あらすじ

「作文が苦手」という子どもたちへ

「どうやって作文を教えたらいいか分からない」という教員・保護者のみなさんへ

作文の書き方・指導方法のノウハウと、すぐに使えるワークシートを1冊に凝縮しました



○作文が苦手な子どもの理論的背景や、適切な指導方法を解説

○小学校で学習する作文の種類に応じた「作文のポイント」を紹介

○ 誰もがサクサク作文が書けるようになる「特製ワークシート」付き

○「特別支援教育」と「授業のユニバーサルデザイン」で子どもたちを徹底サポート



●本書の構成

第1章 作文を書くことのつまずきとその背景(藤野博)
第2章 作文を支援するための視点(阿部利彦)
第3章 文種ごとの支援法&ワークシート(片岡寛仁・上條大志・久本卓人)
1 記録する文
2 説明する文
3 感想を書く文
4 物語
5 紹介する文
6 推薦する文
7 報告する文
8 提案する文
9 意見を書く文


●編著者・執筆者

阿部 利彦(あべ・としひこ)

星槎大学大学院教育実践研究科教授。日本授業UD学会湘南支部顧問。長年、発達障害がある子とその家族の相談支援に携わり、その豊富な経験から全国各地で多数の講演会や研修会の講師を務める。

藤野 博(ふじの・ひろし)

東京学芸大学大学院教育学研究科(教職大学院)教授。東北大学大学院教育学研究科博士前期課程修了。博士(教育学)。専門はコミュニケーション障害学、臨床発達心理学。

片岡 寛仁(かたおか・のぶひと)

小田原市立酒匂小学校教諭。日本授業UD学会湘南支部支部長。「学級経営」「国語科」「道徳科」を中心に校内研修や講演会で講師を務める。

上條 大志(かみじょう・まさし)

小田原市立足柄小学校総括教諭。教育相談(特別支援教育)コーディネーター。日本授業UD学会湘南支部副支部長。特別支援教育士。主な研究分野として、通常学級におけるインクルーシブ教育、特別支援教育の視点からの学級経営など。

久本 卓人(ひさもと・たくと)

神奈川県教育委員会子ども教育支援課指導主事。日本授業UD学会湘南支部事務局長。指導主事として各種研修会の講師等を務めるとともに、県内外の授業研究の仲間と日々研鑽を重ねている。

感想・レビュー・書評

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  • 本書は、作文(をはじめとする様々な形式の文章)を書くことが苦手な子どもたちを支援する方たちに向けた一冊だ。せっかくなので、本書の「推薦する文」(pp.111〜122)のフォーマットに則って感想を書いてみようと思う。
    (point① 推薦するものの基本的な情報)

    本書は3章構成になっている。メインは第3章「文種ごとの支援法&ワークシート」だが、1、2章で「なぜ作文が苦手なのか?の背景」「作文を支援するためにどんな視点を持つか」についてまとめられており、これらの内容を踏まえて3章で具体的な支援のアイデアが提案される。
    (point② 内容の一部の紹介)

    1、2章では「作文(というより書きたい内容を選んで決める、自分の伝えたいことを捉える、どのように表現するかの段取りをつける、など)が苦手な認知的背景」や、それに対する特別支援教育的な視点が述べられている。従って「なぜ、このようなタイプの子にこのような支援が有効なのか」が根拠を持ち、読者が支援のための具体的イメージをしやすくなるのではないだろうか。
    (point③ 推薦するもののよい部分を紹介)

    さらに、3章で提案されているワークシートはダウンロードできるようになっている。
    実際に使ってみて、使い勝手に合わせてバージョンアップするのもよし、さまざまな応用が効きそうだ。文章は平易で堅苦しくなく読みやすい(字も小さくない)。「大学の先生が書いたなんて難しいかも…」という不安も無用。
    (point④ 推薦するものについて価値づけるような一言)

    「なんでもいいから思ったことを書けばいいんだ」では書けない子どもたちにとって、指導者や保護者が上手にガイドできるようになることは有意義だ。小学校の作文にとどまらず、言わんとする内容を相手に効果的に伝えるスキルは社会で生きていく限り必須だから、よい練習になると思う。
    考えてみれば私たち大人だって仕事や連絡などで「報告」「推薦」「意見を伝える」など、文を書く機会は多い。
    一度本書のフォーマットに沿って、効果的な文章を書けているかを大人自身が検証してみるのも面白いのではないだろうか。
    (point⑤ 相手や目的を考えた価値づけ)

    以上、本書のすすめるスタイルで書いてみた。
    実際は、この後に不要なところを削ったり言い回しを工夫するなどの推敲作業が必要になるだろう。

    作文指導の本はたくさん出ていると思うが、編者の専門とする「ユニバーサルデザイン教育」の理念が通底しているところが本書の最大の特徴と思う。
    作文指導する機会のある指導者、保護者のどちらにもおすすめしたい。

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著者プロフィール

星槎大学大学院教育実践研究科教授。日本授業UD学会湘南支部顧問。東京障害者職業センター生活支援パートナー(現・ジョブコーチ)、東京都足立区教育研究所教育相談員、埼玉県所沢市教育委員会健やか輝き支援室支援委員などを経て現職。長年、発達障害がある子とその家族の相談支援に携わり、その豊富な経験から全国各地で多数の講演会や研修会の講師を務める。主な著書に「決定版!授業のユニバーサルデザインと合理的配慮」(金子書房)、「人的環境のユニバーサルデザイン~子どもたちが安心できる学級づくり」(東洋館出版社)などがある。

「2021年 『これで書ける!サクサク作文サポート[小学校編]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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