なぜ「牛乳」は体に悪いのか ―医学界の権威が明かす、牛乳の健康被害 (プレミア健康選書)

制作 : 新谷 弘実 
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492059258

感想・レビュー・書評

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  •  一牛乳信者です。読後は、やはりそうなのかなあという複雑な心境です。憧れていた人にダークな裏があったような感覚です。

     ただ、本書の記述は全般的にまとまりにかけており、これを読んだだけではまだ牛乳信者をやめる気にはなりません。

     そのような読後感ですが、具体的に本書で印象的であったのは以下の二点です。

     まず、牛乳を飲んでも多くの人がおなかを下してしまう乳糖について。いわゆる乳糖不耐。
    世界中の多くの人が乳糖を分解することができず、日本人の乳糖不耐率は85%とあります(P.25)。その他多くのアジア系やアフリカ系民族は7割-9割方は乳糖不耐とのことです。知りませんでした。

     またチーズやヨーグルトは発酵により乳糖が分解されているため、きちんと吸収されるらしい。よかった、チーズもヨーグルトも大好きなんです。

     また牛乳は高脂肪飲料(飽和脂肪酸)であることから、飲み過ぎにより大腸がん・乳がん・前立腺がんを引き起こす可能性があるということです。

     まとめればこういう事でしょうか。日本人なら、飲んだら大抵下痢になるし、下痢にならなきゃ高脂肪食を促すことになってしまう。悲しいことです。

     もう一つ、牛乳が供給されるマーケティング環境について。
     陰謀論的に本書を読み解くと、米国の白人の乳糖不耐率は僅か8%という事実は大きい(P.25)。当然企業としてはマーケット拡大のために白人以外にも売りたい。その結果、乳糖不耐の非白人にも健康食として売ろうとする。時代とともに高脂肪であることが喧伝されるが、これへの対処として脱脂粉乳や低脂肪乳が開発され、販促は続く。
     加えてイメージ戦略。牛乳はカルシウム豊富というマーケティングが行われるが、そもそも牛乳に含有されるカルシウムはリンと結びつき吸収されづらい。それでも給食に毎食出るくらい牛乳は体にいい飲み物としてみんなに信じられている。牛乳にカルシウムが豊富なのは嘘ではないが、実際は体に吸収されづらいのにさも体に良さそうに売られている点は逆に不信感を呼び起こす。

    ・・・

     本書の内容から判断すると、アレルギーがない限りは牛乳の多飲は避けたほうが良いのでしょう。また飲むときは、工業製品ではなくできれば地のものでかつ清潔なものを選ぶよう心掛け、顔の見える酪農家から買い、嗜好品として品質の高いものを低頻度で頂く。そうすれば悪影響も少なそうです。

     考えれば、人間でも赤ちゃんは1年程度を経て離乳し、母乳から取れない栄養素を食品から摂取するという事でしょう。それを他の動物の乳を水替わりに飲めば、確かに体には良くはなさそうな気もします。乳はそれだけ特別なものだと思います。

     皆さんはどう感じられたでしょうか。

  • 職場の「読書のすすめ」

  • 2014以降

  • 2013.10月下旬  市立図書館

    アメリカの話だけど、日本でも当てはまる所があるかな。

    今は冷たいものは避けているので、常飲はしないし、料理に使うくらいだけど・・・もともとヨーグルトやチーズなどの乳製品が大好き。

    なんでも食べすぎ飲み過ぎはいかんだろ。と思った。
    牛乳飲みすぎるとお腹いっぱいになるしね。

  • 脂質の摂取はガンと因果関係がある。カルシウムは1日300mg以下でも大丈夫。

    これを読むと、乳糖・乳脂肪を控えようと思う。代わりに、ヨーグルトを摂取(乳酸菌が乳糖を分解)

  • とりあえず牛乳を飲まなくても害はないということが分かって良かった。

  • なぜ牛乳は体に悪いのか
    フランク・オスキー

    牛乳は健康にいいので、飲まないといけない
    その考え方は、必ずしも正しいことなのか

    健康な成人における乳糖不耐の割合は、アメリカの白人で8%・黒人で70%・日本人では85%になる。その中で、乳糖不耐の人たちの60%~75%は、牛乳一杯飲んだだけでも、胃腸障害を起こす恐れがあり、胃痙攣・腹部膨満・放屁症状・げっぷなどの消化器症状に悩まされやすい。
    こういった症状を簡単かつ確実な解決策としては、牛乳・乳製品の摂取をやめさせること。

    赤ん坊の成長で健康的なミルクが飲めるのは、母乳のみ。産後の数日間分泌される初乳は、生命を脅かす感染症、免疫を与える働きがある。

    それができなければ、生後1年間はミルク。あとはミルクは必要なし。

  • 牛乳に関する本。基本的に牛乳は体に悪い、というスタンス。乳児期を過ぎてからも母乳、もしくは、他の動物の乳を飲んでいるのは人間だけであり、その行為は不自然と説く。確かに。
    牛乳によって鉄分の吸収を妨げられたり、または、アレルギー体質になりやすかったりと良いところがあまりない。カルシウムをとりやすいとも言われているが、魚やナッツ類のほうが効率よくカルシウム摂取できるとのこと。
    現代病のすべてが牛乳に由来するとは考えにくい。しかし、酪農団体等の政治的思惑を理由に、一般消費者にリスクを背負わせることには反対したい。

  • 牛乳を飲むのをやめてみた。

  • 牛乳、乳製品、ヨーグルト、チーズなどは、
    できるだけ食べないようにするべきであるとわかります。
    こういった食材は、食材に乏しい地域で、代替食材として発展したのであり、人類にとっては、本来の適性食材ではなかったのです。嗜好品としてとらえて、時々、たしなむ程度にするのが無難です。

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