トップM&Aアドバイザーが初めて明かす 中小企業M&A 34の真実
- 東洋経済新報社 (2013年6月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492533307
作品紹介・あらすじ
日本トップクラスの成約数を誇る敏腕M&Aアドバイザーによる、
もっともわかりやすく実践的なM&A本。
M&Aの裏側を知り尽くした著者が、売り手・買い手の本音、
業界の不都合な真実のすべてを初公開します。
本書では、以下のような疑問にお答えします。
・大企業のM&Aと中小企業のM&Aでは何が根本的に違うのか?
・M&Aの成功率は低いのか?
・M&Aで人気のある業種、人気のない業種はあるのか?
・オーナー社長はどういう理由で会社を売却しているのか?
・会社を売却するベストタイミングはいつか?
・売却しやすい会社とはどういう会社か?
・M&Aで従業員の雇用は守られるのか?
・買い手の買収理由や買収戦略には、どのようなものがあるか?
・シナジーとは何か? どのようなシナジーがあるか?
・売り手および買い手のM&A成功のポイントやおかしやすいミスとは?
・仲介会社とアドバイザリー会社の違いとは?
・仲介会社は何を基準で選ぶべきか?
M&Aを考えているなら、ぜひ本書を読んでからにしてください。
目次
第1章 中小企業M&A市場の真実 4つの特徴とまだまだ増える3つの理由
第2章 売り手の真実 売却する5つの理由と売り手が知っておくべきこと
第3章 買い手の真実 7つの買収理由と6つの買収戦略
第4章 仲介会社の真実 業界の裏事情と自社にあった仲介会社の見つけ方
第5章 ケース・スタディー 中小企業M&A 4つの現場報告
感想・レビュー・書評
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常識を身につけたくて、流し読み。
体系的知識ではなく、経験ベースのティップスで、特別な驚きがあるわけではないが、そもそもそれを期待していない。目的には合致していたかと思う。
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M&Aにまつわる一般論に終始することなく、著者の実体験に基づく企業買収の現場が伝わる内容で読み応えがある。時折昔勉強した経営学の知識が出てくるが、よく具体的な実務に整合した感じに見える。
P140
リスクをとる勇気をもつ
M&Aにはリスクがつきものです。将来の事業計画が実現するかは誰も保証できないので、リスクのないM&Aはないといえます。
デューデリジェンスにおいても、担当する会計士(監査法人)や弁護士は対象会社のリスクを数多く列挙して分厚いレポートを作りますが、なかにはM&Aが破断することを望んでいる会計士や弁護士もいます。
なぜなら、もしM&Aが成立して、そのあとに何か見落としていた大きなリスクが出てくれば責任問題になりますが、そもそもM&Aが破断して不成立となれば、そのようなことが起こる恐れはなく枕を高くして寝ることができるためです。
したがって、デューデリジェンスで指摘されたリスクが本当に本質的かつ重要なものなのかを一つひとつ買い手自身が見極める必要があります。つまり、買い手としては、 負えるリスクと負えないリスクを見極め、買収を見送るか、一定のリスクを負うか決断することが求められます。やめる理由はいくらでもあり、すべてのリスクを潰そうとすれば、M&Aなどひとつもできないということになります。