PDCAプロフェッショナル―トヨタの現場×マッキンゼーの企画=最強の実践力
- 東洋経済新報社 (2016年1月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492533758
作品紹介・あらすじ
トヨタの現場と
マッキンゼーの企画から
得た最強の実践力
トヨタとマッキンゼー。
実践力と戦略立案力、一見、2つのまったく異なる志向性をもつ組織のように見える。
トヨタは、主要な実務の精度向上を目的とした、現場での展開がしやすい問題発見の考え方や実践手法のレベルを常に向上させ、それらを全社で使いこなす。マッキンゼーは、依頼主が放置していた、あるいは、見逃していた経営レベルの課題を明確にし、解決策をつくり上げるためのツールや方法論、そしてファームの能力の開発・向上にいそしむ。
この2つの企業に共通するのは、PDCAの精度の高さ、速さ。
PDCAはPlan(企画)、Do(実行)、Check(検証)、Action(方法論の改善・進化)というあらゆるビジネスに必須のサイクルを精度高く、早く回す。新人研修で教えられる基本中の基本を、2つの優良企業が重んじている。
トヨタのグループ企業の豊田織機製作所、マッキンゼーを経験した著者・稲田将人氏がPDCAの本質的な意味合いと実践的な方法論をまとめたものが本書。最終の第6章には実際に組織としてPDCAを廻す事例を紹介している。実践に即したイメージを知りたい方はぜひ読んで欲しい。
感想・レビュー・書評
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PDCAについて仕事や研修などでよく聞くし実践もしようと試みるが、
いつの間にか忘れられて定着しないで消滅してしまう事が多い。
副題の結果を出すための思考と技術にひかれ読んでみた。
3章からが実践の話になっている。
PDCAの失敗原因で多いのが、出発点であるPの立案精度が低い。
PなくしてCならず。とも書かれており、計画した時の背景がわからないと
チェックするにも基準もなく、その場で適当な理由を考えることになるというのは納得。
仕事ができる=適切な仮説立案+着実な調整能力
個人がPDCAを回すための技術と姿勢
①言語化と三現主義:論理性を大事にして、五感を通した完成を駆使する。
②「見える化」:目的に合わせて「見える化」を工夫する。
→じぢょうにおける債をわかりやすく比較できるように見える工夫をして因果を明確にする。
③逃げない姿勢:自分の成長のためのPDCA
→保身他責行動を慎む。自分自身に対してイニシアティブを発揮する。
Pの基本作法
・現状把握
・意味なの抽出と、解の方向性の明確化
・施策の決定
・実行計画の策定
Dの基本作法
・Why(理由)の共有
Cの基本作法
・Whyの徹底
Aの基本作法
・方法論を磨き、ビジネスプロセスを進化させる
・AはPを修正するというよりも、事業運営やPDCAの回し方などの方法論そのものを直して進化させていくための改善行動詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
PDCAサイクルを回すヒントを知りたくて手に取った本。実践力の観点からは、大変有益だった。トヨタや、クライアントのこぼれ話もちょいちょい挟んでいて、面白い。
PDCAサイクルを回す仕組みを運用する上で大事な点は前半の2章に凝縮されていて、残りの章の迫力がやや落ちるのが、惜しい点ではある。しかし、PDCAのスキルに留まらず、サイクルが機能するためのや心構えや具体例が揃っており、企業で働くリーダーに是非読んで欲しい。 -
戦略立案力×実践力。マッキンゼーとトヨタという最強キャリアを掲げてPDCAの重要性を説く一冊。・・・はずであるが、PDCAの概説から始まり精神論や心構え、一般論が続く。PDCAはP⇔D⇔C⇔Aを如何に連携させるかがポイントであり、肝心のCAを見据えたPについてマッキンゼー視点で語ったりPを生かすCA活動をトヨタ時代の経験から語ったり、とかそういうのはあまりない。事例も著者キャリアと無関係な人伝いの話題も多い。(例えばトヨタの経験があるのに日産の事例を掲載など)第5章と第6章だけ読めば十分だが、紹介されているPDCA手法も汎用なコンサルフレームワークで実用書と呼ぶには数歩及ばず。
また「コラム」の位置付けで「閑話休題」を用いる誤用があったのが気になった。 -
2016/10/17宝塚西図書館から借りた。
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PDCAを回す意味がよくわかる。
回すコツもよくわかる。 -
PDCAの再確認にはなった。
閑話休題が多すぎて、リズム感が途切れてしまうことが絶え間なくあったのが残念。閑話休題は不要か、もっと量を減らす方が読みやすい。 -
組織で理にかなったPDCAを健全に廻すことの重要性を説く。