パーパス経営: 30年先の視点から現在を捉える

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (508ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492534366

作品紹介・あらすじ

資本主義における基本資産は、カネ(金融資本)とモノ(物的資本)だった。ヒト(人的資産)は、資産ではなく費用(コスト)として計上されるという欠点があった。本書で提唱する「パーパス経営」の源泉は、人の思いを中心とした「パーパス」という目に見えない資産である。これは自分は何のために存在するのか、そして他者にとって価値のあることをしたいという信念である。「パーパス」は、マネジメント用語としても、ミッション、ビジョン、バリューの上位概念として注目されている。こうした考え方は、日本の企業が昔から「志」といった言葉で、強く持っているものだ(著者はパーパス重視の経営を「志本主義」と呼ぶ)。これからは、志に基づく顧客資産、人的資産、組織資産などの無形資産をいかに蓄積していくかが経営の鍵となる。昨今、注目されているSDGsは、2030年までの目標にすぎない。そうではなく、30年先の視点から現在を捉える発想が不可欠だ。本書では、国内外の100社以上の名だたる企業の変革にかかわってきた著者が、志を追求し、成長を続けるための経営の思想と、具体的なマネジメントの方法を説き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 小気味良い軽快な語り口で、現在のビジネスの潮流を読み解き、古今東西幅広い観点から、これから日本企業はどうあるべきかを論じている。
    局所的な課題を抱えていたところだが、全体観を捉えることができ、クリアになった。

  • こちらに書評を書きました。

    https://www.rinen-mg.co.jp/web-rinentokeiei/entry-5043.html

    昨年来、ビジネスシーン最大のバズワードとなった「パーパス経営」の概説書。

    500ページ超の大著で、いわゆる鈍器本ですが、意外に読みやすい。経営書であると同時に哲学書でもある、奥深い一冊です。

    古今東西の名著が縦横に引用され、上質なブックガイドにもなります。

  • 学ぶべきことが多かった。たくみ、しくみ、幸運の女神は前髪だけ、編集力など。

  • 哲学的な内容もあり、少し難しいが、全体としてはなるほどと思えることが多く、なかなか読みごたえがあった。
    筆者の舌鋒が鋭く、ズバズバと切り込んでくる感じが小気味良かった。

  • 理論的内容だが文章は読みやすい。日本的な経営とその良さを知った上での提言をわかりやすくまとめているが、良い会社における自分の成果の披露に偏っている印象も。規定演技ではなく自由演技をという点は腹落ちした。

  • 思考トレーニングにはなるが、508ページは長い。

  • 主張すること自体はかなり観念的な要素が多かったが、そこに行き着くまでの世の中に関する基本的な情報は論点がわかりやすくカバーされていたように思う。

  • 想いを共有し一人ひとりが考え行動できる集団にしていきたいですね

  • 志経営は本当に大切だと思う。「何を成すか」これが大事!!

  • SDGsバッジを見せびらかしているだけで中身がないと見透かされて見放される。
    ファッションエコや、SDGs搾取は持続不可能。
    かつての日本人のような、ジリリタ、三方よし、論語と算盤(道徳と経済のバランス)という気概を思い出すこと。

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著者プロフィール

一橋大学ビジネス・スクール(国際企業戦略科)客員教授
東京大学法学部卒、ハーバード・ビジネス・スクール修士(ベーカースカラー授与)。三菱商事の機械(東京、ニューヨーク)に約10年間勤務。マッキンゼーのディレクターとして、約20年間、コンサルティングに従事。自動車・製造業分野におけるアジア地域ヘッド、ハイテク・通信分野における日本支社ヘッドを歴任。2010年一橋大学ビジネス・スクール(国際企業戦略科)教授、20年より現職。

「2021年 『稲盛と永守 京都発カリスマ経営の本質』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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