決定版 リブラ: 世界を震撼させるデジタル通貨革命

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492681466

作品紹介・あらすじ

2019年6月、突如としてFacebookが発表したデジタル通貨「Libra(リブラ)」計画。
実現すればドルを凌駕する巨大通貨圏がネット上に誕生することになる。

ビットコインなど、従来の仮想通貨との決定的な違いとは?
警戒心をむき出しにする米国政府・各国中央銀行は何を恐れている?
プラットフォーマーの金融進出に、銀行・金融機関はどう立ち向かうのか?
米中による「未来のマネー」の覇権争いの行方は?
リブラ計画が潰れても、第2、第3のリブラが生まれる?

金融史上最大の創造的破壊(ディスラプション)を、日本の第一人者が解説する。

感想・レビュー・書評

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  • 全世界の通貨がリブラで代替出来るとすれば、革命的な世の中になると思う反面、リブラ一強の時代になる事を各国が黙ってみているはずもない。
    CBDCと相関関係になるような設計で生き残るのではなかろうか。
    もはやリブラという物さえ存在していないが、間違いなくデジタル革命は起こり金融業界は劇的な変化を遂げる序章なのだと感じた。
    ボタンひとつで、遠く離れた家族に送金できる未来が待ち遠しい。

  • リブラについて執筆時点での概要が詳しく記述されている。一方でリブラを取り巻く環境は目まぐるしく変わっているので、記述されていた内容も時間と一緒に的を得なくなっていまいそうな気もする。

  • リブラの全容と現在地がわかる本。世界ではリブラやアリペイ、wechatペイなどが各国の中央銀行と睨みあっている。民間企業が国家を超え始め、通貨の領域まで入り込むとお金の流れが全く変わってしまうので、次に世界がひっくり返るとしたら通貨だろう。

    詳細は下記。
    https://note.com/t06901ky/n/n266c36313402

  • 20200619 
    #libra #facebook
    17億人いるアンバンクトに金融サービスを提供するという社会的インパクトを意義としたFacebookのリブラ戦略。意義としても仕組みとしても面白い試みであるし、米中やプラットフォーマー間などのデータ覇権争いも後ろでうねりを上げていて、これについていかなくては日本に金融立国やデータ立国の未来はない。
    日本もようやくデジタル円構造が上がった段階だが、ここでガラパゴスにならないよう金融機関をブーストされる意識持ちたい。

    //メモ//
    仮想通貨やブロックチェーンを学ぶ上で、欠かせないトピックであるリブラ
    ビジネスの仕組みと技術、およびリブラの趨勢について理解したい

    ステープルコイン→バスケットかフィックスか

    デジタル通貨の覇権争い
    GAFA、米中、既存金融機関

    ◯リブラ
    ・バスケット型のステーブルコイン
    ・許可型ブロックチェーン=コンソーシアム型
    ・リブラリザーブ=参加登録金→現金と国債で運用→莫大な回収エンジン

    ◯金融包摂
    アンバンクトの人々でも利用できるようにする社会的意義

    ◯KYCとAML
    金融包摂と矛盾。Facebook独自の身元証明を作成するか

    ◯デジタル通貨のメリット
    ・利便性
    ・同時偏在性
    ・補完性
    ・取引コストの低さ
    ・信用
    ・ネットワーク効果

    ◯プラットフォーマー
    ・生産コストの低下→供給曲線の右シフト
    ・フック=フリーミアム、回収エンジン=補完材とデータ付加価値
    →情報を利用したダイレクトマーケティング→一物他価が実現→生産者余剰の増大

    ◯米中の覇権争い
    ・貿易戦争
    ・通貨覇権
    ・決済覇権
    ・データ覇権

    ◯国際金融のトリレンマ
    ・為替相場の固定
    ・金融政策の独立性
    ・自由な資本移動

  • リブラについて知りたい!という人に読んで欲しい本。
    簡単に知りたいことは全部知れます!

  • 実はそこまで興味がなかったのだけど、、、読んでおこうかなという感じで手に取りました

    知りたい事は多く書かれていましたね
    箇条書きに書くと以下のような感じ

    ・主要法定通貨のバスケット価格と連動するためにビットコインのようにボラティリティが高くない
    ※これが一番知りたかった

    ・リブラのような暗号通貨が流通する事は既存の金融機関には歓迎するものではない
    当たり前か

    ・リブラの危険性を感じて(という建前で実は自分たちの事しか考えてない)各国の金融系の人がリブラ潰しに動いているようだが、リブラを潰しても別のインターナショナルで支払いにも使えるような暗号通貨が出てくるのは間違い無い

    ・中国がデジタル人民元を作ろうとしている(これはニュースにもなっているので知っている人も多いか)

    ・リブラはFBのみが支配するような事ではなく、FBも参加する協会が元締めになる模様(建前かもしれないが、FBは一参加者でしかない)
    そして、その協会に参加して初期の資本を出す人はなんだかよくわからんがとにかく儲かるらしい

    ほとんど真剣に読まずに斜め読みで
    でもそこまで興味がない人はそれで良いのだと思う

  • ‪フェイスブックが発表したデジタル通貨のリブラが世界の金融に与える影響を考察した一冊。万全の準備で受け入れるべきというスタンスでメリットとリスクの両論を併記してくれているのは勉強する上で助かる。ただ、金融の前提知識が乏しい自分にはやや難しい部分も。特に中銀デジタル通貨の話は理解が追い付かず…‬

  • 最後の結論があまりにも微温的でつまらない。

  • (国民)国家から見れば、facebookはライバルなのだろう。歴史的に見て、国家は最近の出現であり、その国家を超える存在が生まれるのも、また歴史的必然だろう。

  • 東2法経図・6F開架:338A/Ki81k//K

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著者プロフィール

木内 登英(キウチ タカヒデ)
野村総合研究所エグゼクティブ・エコノミスト
野村総合研究所エグゼクティブ・エコノミスト。
1963年生まれ。1987年早稲田大学政治経済学部卒業、同年野村総合研究所入社。一貫して経済調査畑を歩む。1990年野村総合研究所ドイツ(フランクフルト)、1996年野村総合研究所アメリカ(ニューヨーク)で欧米の経済分析を担当。2004年野村證券に転籍し、2007年経済調査部長。2012年7月~2017年7月、日本銀行政策委員会審議委員。主な著書に『異次元緩和の真実』(日本経済新聞出版社、2017年)、『決定版 銀行デジタル革命』(2018年)、『決定版 リブラ』(いずれも東洋経済新報社、2019年)など。

「2021年 『決定版 デジタル人民元』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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