こくん (童心社のおはなしえほん)

著者 :
  • 童心社
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本棚登録 : 128
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (34ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784494016310

作品紹介・あらすじ

退院して大好きなつばさ園にくると、しゅんくんがかけてきた。歩行器をみて「てつだってやる」というしゅんくんに、わたしは「いらない」と強い声で言った。わたしは体を思うように動かすのが難しい。でも、歩行器があればみんなと歩ける。ある日、挑戦するしゅんくんの姿を見て、わたしもすべり台にのぼりたいと思った。わたしは、こくんって、うなずく。だいじょうぶ。きっとできる……。新しい一歩をふみだしたふたりの物語。

感想・レビュー・書評

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  • ぶっきらぼうで、ちょっと意地悪そうな男の子が実はとても優しくて寄り添って理解してくれる子で。
    本人のやる気を汲んでくれる環境、とっても素敵でした。

  • 退院したちさとは、歩行器を使って、園に戻ってきた。手伝ってくれるというしゅん君。きっぱりと断ったちさとは、ステージの階段や滑り台に、自分だけの力で挑戦する。そして、しゅんくんがいっしょに滑り台の下まで滑る。しゅんくんが取ったビワを一緒に食べる。
    ※滑り台を手で登っていくちさとを、鉛筆の線で描くことで、迫力が出ていた。障害のある友だちを尊重して、見守るしゅんくんがいい。

  • ちひろは歩行器で歩きながらの久しぶりの登園。足は動かないけれど、強い気持ちで一人でなんでもチャレンジをしようとする。
    まわりのみんなは心配そう。

    そんな中、
    “こくん“ってうなずくことは、自分でやる!のサインだということに、しゅんくんは気付き、見守り、ここぞという時に手を差し伸べる(それも気づかれないようにさりげなく)
    そんな姿に教えられた。

  • 見守ることの難しさ。
    何が本当のサポートなのか。
    それを瞬間的に理解してるしゅんくんの素晴らしさ。
    でも彼はただ単純に彼女のことを考えて実行してるだけなのよね。

  • 石川えりこの絵は
    なんでいつも多くを語ってないのに気持ちがヒリッとするんだろう。
    生命力とか、陳腐だけどそんなものを信じたくなる本。

  • 2022.9 動画

  • かたい決心を表す「こくん」

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著者プロフィール

ノートルダム清心女子大学人間生活学部児童学科教授
児童文学作家・児童文学者
保育園・幼稚園・図書館・児童養護施設・老人保健施設・刑務所など様々な場所で絵本の読みあいを続ける。
『チャーシューの月』(小峰書店)で,日本児童文学者協会賞。
「長期入院児のための絵本の読みあい」(西隆太朗と共同研究)で,日本絵本研究賞。
『あららのはたけ』(偕成社)で, 坪田譲治文学賞。『こくん』(童心社)でJBBY賞。
主な著書に、『感じあう 伝えあう ワークで学ぶ児童文化』『「こどもの本」の創作講座』(以上、金子書房)、『保育をゆたかに絵本でコミュニケーション』(かもがわ出版)、『幼児理解と保育援助』共著(建帛社)など。

「2024年 『立ちあう保育 だから「こぐま」にいる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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