組織再編における繰越欠損金の税務詳解(第5版)

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  • 中央経済社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784502236310

感想・レビュー・書評

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  • 繰越欠損金に焦点を絞った解説書。佐藤会計士の書籍なだけにかなり突っ込んだマニアックな内容であった。期首合併と期中合併との比較などが解説された前半部分だけ読めれば十分かな。
    P31
    上記のように5年待つという行為に対して、財務省主税局で法人税法の立案に関与されていた佐々木浩氏(PwC税理士法人勤務)は、「5年となったのは、もともとは欠損金の繰越期間に合わせたということにはなっています。」とした上で、「欠損金の繰越期間が7年に延長されたときも特定資本関係は5年で判定するということで延長していません。7年だとあまりに長すぎるといった声もありましたし…。これで欠損金の繰越期間との関係はあまり言われなくなったのですが、ところが、いろいろな実態を聞くと
    本当に大丈夫なのかなと。たぶん皆さんのような立派な会社でそんなことはないんですけれども、5年を超せばフリーでいいですよねというのも、どうなのかなということをおっしゃる方もいます。」と書かれており、問題意識を持たれている(仲谷修ほか『企業組織再編成税制及びグループ法人税制の現状と今後の展望」59頁(大蔵財務協会,平成24年) )。

    ヤフー事件の第一審では、「個別否認規定が定める要件の中には、法57条3項が定める5年の要件など、未処理欠損金額の引継ぎを認めるか否かについての基本的な条件となるものであって、当該要件に形式的に該当する行為又は事実がある場合にはそのとおりに適用することが当該規定の趣旨、目的に適うことから、包括的否認規定の適用が想定し難いものも存在することは否定できない。」と判示されている。

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著者プロフィール

公認会計士、税理士、博士(法学)。公認会計士・税理士佐藤信祐事務所所長。
平成11年朝日監査法人(現有限責任あずさ監査法人)入社。
平成13年公認会計士登録、勝島敏明税理士事務所(現デロイトトーマツ税理士法人)入所。
平成17年税理士登録、公認会計士・税理士佐藤信祐事務所開業。
平成29年慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了(博士(法学))

「2022年 『改訂版 みなし配当の税務』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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