台湾にはSuicaみたいなヨーヨーカというカードがある。
台湾地下鉄、台湾周辺のバス、台湾のセブンイレブン、それに前回台湾に行った時には鹿港から彰化に行くバスでもヨーヨーカが使えたから、その利用範囲は台湾南部にまで浸透していると思われます。
しかしながら、台湾縦断の旅最終地の高雄の地下鉄ではヨーヨーカが使えませんでした。
何故か?
ヨーヨーカと高雄地下鉄iPassの方式が違うからです。
ヨーヨーカはマイフェアというフィリップスが開発した国際規格ISOの標準化を得ている規格です。日本だとタバコのタスポが、このマイフェア。
一方、高雄地下鉄のiPassはフェリカで、日本のSuica,nanacoなどのICカードはほぼフェリカですが、国際標準ではありません。
アジアで初めて交通系ICカードを導入した香港、オクトパスカードはフェリカとマイフェアの入札があり前者に軍配が上がるという経緯がありました。
さて、個人的にSuicaで海外の鉄道も乗れれば便利なのになぁと思って昨今ICカード関連の書籍を読んでいるのですが、
分かってきたのはフェリカも日本国内でガラパゴってんな、ということ。
だいたい、日本ですら規格は全部フェリカなのに、SuicaにEdyにnanakoにWAON(俺が持ってんのこの四種類)さらに様々な種類があるカオスな状況。
その点、台湾のヨーヨーカ、香港のオクトパスカードは受け皿としてのICカードインフラとして優秀だと思う。
さて、ではどうしたらSuicaを海外で使う事ができるのでしょうか。
2008年に韓国でPitapaが売りだされました。
Pitapaは関西系IC交通カードだけどSuicaとかと違うのは、Suicaはプリペイド(先にお金払う)式なのに対し、Pitapaはポストペイ(使った分あとでお金払う)方式だということ。
ポストペイ方式はクレジットカードと親和性が高い。ICカードの読み込みができれば使った分だけ、のちほどクレジットカードから引き落とされる。
ここがミソ。クレジットカードなら為替の壁を越えられる。
もし、共通のICカードリーダがあったとして、プリペイドICカードに入っているお金は、その国のお金である。
そのため通貨の壁を越えるのは難しいのだが、ポストペイでクレジットカード噛ませれば通貨の壁を越えられるのだ。
さて、そうなるとSuicaを海外で使えるようになるために越えるべき壁とは
①国際標準でフェリカが使えるようになればいい。
海外のカードリーダーでフェリカの互換性ができればいいわけです。
②海外で使うときだけポストペイ式になればいいんです。
VIEWカードっつーJR東日本のクレジット会社持ってんだから融通きくと思うんだけどね。
さて、まず第一の壁ですが、高雄地下鉄のフェリカでもヨーヨーカ使えるようにする、らしいのでフェリカとマイフェアの互換性をどうにかするカードリーダが開発されるんじゃないかな。
互換性が無いと言っても、両方とも共通の13.56MHzの周波数帯を使っているから技術的にはできると思われる。
海外に行ったとき、一番めんどくさいのは一々切符を買わなきゃいけないこと。
まだ海外行って路線が少ないからいいけど、外国人から見たら東京近郊の路線図見ながら切符を買うのは不可能でしょう。
どうにかならないものなのかね、以上。