お母さんを診よう　プライマリ・ケアのためのエビデンスと経験に基づいた女性診療

制作 : 中山明子  西村真紀 

• 南山堂 (2015年4月14日発売)

感想・レビュー・書評

[ikfamilymedicineさんの感想 · 2015年6月19日]

おもに高齢者を中心とした地域医療を行っている教育病院の医師です。

本書は、私のような普段女性・母親の診療に大々的には関わっていないヘルスケアプロフェッショナルの入門書として素晴らしい1冊と思います。

手にとって目次を見ると、妊娠前、妊婦、授乳婦、母親と、各ステージに分かりやすく目次が振ってあります。それぞれの章には、実際外来診療におけるアドバイスのやりとりが載っており、現場で患者さん（健康なので、利用者さん？）に対して複雑なリスク評価や選択のありかたをどうお伝えするかの具体例がイメージできます。妊娠女性の処方や基礎疾患管理や食事療法といった知りたいところや、おっぱいの相談、家族計画、こどもの事故予防など新鮮なトピックも散りばめられています。

すべての章が豊富なエビデンスや様々なガイドラインを参照してつくられており、それらを明示しています。それでいて見出しは見やすく、各章の冒頭には分かりやすくポイントがまとめられています。必要なリスクの重み付けや鑑別、治療概要はきれいに表にまとめられており、処方例は値段つきで表示され、忙しい外来での実用書としても優秀です。

『お母さんを目指す女性、素敵なお母さんになりたい女性』　を支えるプロになりたいすべての学生、レジデント、スタッフ医師におすすめできる一冊です。また、女性診療全体が若めの年代を対象にしているためか、これは私の感想ですが広く予防医療の提供という概念を実際のイメージとともに学ぶことができる一冊でもあると思います。

お求めやすい値段もGOODです。とてもおすすめしますー

[タラフリさんの感想 · 2015年5月27日]

非常に知識が整理されました。妊娠前からお母さんとなった後まで、分かりやすく書いてあります。この年代の女性の定期通院はあまり今はもっていませんが、一歩踏み込んで診療をしてみたいと思わせられました。

[東京大学医学図書館さんの感想 · 2015年6月25日]

６月新着
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