- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784528012455
作品紹介・あらすじ
繰り返し強迫観念に襲われ、際限のない脅迫行為を繰り返す。このこだわりが毎日の生活に支障をきたす。
感想・レビュー・書評
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1155
上島国利
1940年東京生まれ。65年慶応義塾大学医学部卒業後、同大学医学部大学院に進み、その後助手を務める。76年より杏林大学医学部の講師、助教授、教授を務め、90年に昭和大学医学部教授に就任。日本精神科診断学会理事、日本心身医学会評議員、日本臨床精神薬理学会理事長、日本うつ病学会理事長。専門は精神科臨床一般、とくにうつ病、パニック障害
強迫性障害は、わかりやすくいえば「わかっちゃいるけどやめられない症候群」です。本人もこんな考えは「どこかおかしい」と思い、自分の行動に「こんなに時間をかけてばかばかしい」と思っています。でも、わかっちゃいるけどやめられないのです。
強迫性障害が発症しやすい年齢は、比較的早く、平均して 19 ~ 20 歳です。また、 10 歳前後と 21 歳前後のふたつの時期にピークがあるともいわれています。 子どものころ発症したとしても、そのときは受診せず、大人になってから、初めて受診する人も少なくありません。成人患者の 30 ~ 50% は、小児期から青年期に症状が始まっているという調査もあります。つまり強迫性障害は、比較的若いうちに発症する病気であるということになります。
他人から見ると気づかない程度の顔の傷や、体の特定の部分の大きさ、左右の形の違いなどがひどく気になり、自分の体には欠陥があると思い込んでしまう病気です。自分の顔や体の外見が気になってしかたがないため、ひまさえあれば鏡を見続け、時間を浪費してしまいます。また、外出ができなくなるなど、社交恐怖(対人恐怖症)に苦しめられる場合もあります。「あなたの外見は正常です」と、何度保証されても満足できず、重症の場合は外科手術を希望することもあります。
強迫性障害と併発しやすいおもな病気には、うつ病に代表される気分障害、パニック障害や社交不安障害などの不安障害、アルコールや買い物、薬物、ギャンブルなどに依存する依存症などがあげられます。
強迫性障害と併存する精神疾患のうち、もっとも多いのがうつ病です。強迫性障害の人の約 20 ~ 30% が、うつ病を併発しているといわれています うつ病の症状としては、気分が落ち込む、やる気が起きない、自分を責めるなどの精神症状のほかに、眠れない、食欲がない、頭が痛いなどの身体症状が出てくるのが特徴です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
際限なく確認 加害不安 侵入思考 モノの位置・左右対称
自分は病気と思いこむ。→がん,エイズなのでは?
強迫観念→強迫行為→日常生活に支障
自己完結型と巻き込み型
2% 50人に1人
強迫性障害の症状→脳から間違った指令
心気症
社交不安障害 -
ちょっと近いところにいらっしゃる先生の本。
近所の図書館で見つけたので借りてみました。
強迫性障害については何冊か読んでいたし、自分も強迫にあてはまることがけっこうあるのですが、「強迫性障害」と「強迫性パーソナリティ障害」の違いについては初めて認識しました。
かなり分かりやすく、事例なども交えて説明されていたので、最初に読む1冊としてはいいのではないかと思います。
ものすごくさらっと読めました。
ただ、イラストが微妙に下手でシュールだったw
全体的にやや浅めに説明されているので、「自分で仕組みを理解したい!治療法を知りたい!」っていう人には物足りないかも。
でも、「医者に行こう」って思うきっかけにはなる本だと思います。
それにしても、今はこういう本が増えましたね。それだけ精神疾患が身近なものになってるということでしょうか。