スピードの経済: 世界経済のビッグバン

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532146009

作品紹介・あらすじ

日本を揺さぶり、アングロ・サクソンの復権をもたらした産業革命以来の世界史的変化。それが「スピードの経済」だ。個人、企業、産業、国家のあらゆるレベルで既存の常識を突き崩し、物価、雇用や組織の形態、富の分布を劇的に変え始めた新しい経済の形をダイナミックに描き出す注目の書。

感想・レビュー・書評

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  • 97年に出版された本。
    14年前の日本には閉塞感が溢れていた。
    それは2011年の日本においても変わってない。
    97年当時、これから世界はデジタル化によって
    スピードを増していくとあったが、
    まさにすごいスピードで世界は変わって行った。
    もうたった十数年前が遠い遠い過去だ。

    本の中で紹介されていた、
    第一生命経済研究所が1997年6月末に出した発表で
    2010年の日本の予測が興味深い。

    「女性や高齢者の労働力が活用されない最悪シナリオの場合、
    労働人口は減少し、社会保険などの国民負担は増大し、
    2010年に日本はゼロ成長になり、財政は破綻する」

    同じことが10年以上も言われている。変化の兆しはまだ感じない。
    それとも変化は感じないだけで少しずつ起きているのだろうか。

    もう一つ気になったこととしては規制緩和の記述。

    公共企業では
    コスト+一定の利益=価格
    という方式で決まる。
    競争の世界では
    消費者に受け入れられる価格−生産コスト=利益。

    競争しないのが一番楽。
    誰もが選んでくれる。
    価格は制度のなかで、高くならないように抑えられてはいるものの
    企業の存続に十分値する価格設定だ。
    将来、競争をしたことがない企業が競争にさらされた時に、
    世間一般の競争社会を乗り越えていかれるのだろうか。
    これからの未来、規制緩和の動向に注意してみよう。

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著者プロフィール

伊藤 洋一 (いとう・よういち) 東京大学大学院法学政治学研究科教授

「2023年 『裁判官対話:国際化する司法の協働と攻防』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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