「居場所」のない男、「時間」がない女
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2015年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532169558
作品紹介・あらすじ
仕事以外の人生の選択肢に乏しく、"世界一孤独"とされる日本人男性。婚活・妊活・保活…リミットに追われ続け、家庭でも自分の時間を確保できない日本人女性、双方が幸福になるために、一体いま、何が必要なのか?気鋭の社会学者が、「時空間の歪み」をキーワードに読み解く。
感想・レビュー・書評
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2015.9.222015.10.6
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読むのが辛い本です
作者の言い回しもきついし
最後の2045年のシナリオが厳しい
考えさせられる本です
もう遅いのかな? -
男性の生きづらさを語るにあたっては女性のケアを前提に、女性の生きづらさを語るにあたってはケアワークを押し付けられるジェンダー問題を軸にしているため、ダブルバインド的でモヤる。でも、サラリーマン家庭の時空の歪みという切り口か、凄く腑に落ちて。モヤる部分も込みでとっても面白かった!
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ジェンダーってなンダー?
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仕事での活躍を強いられる男性、年齢や期限に追われる女性。
両方が幸せになれる道はあるのだろうか。
現代の貧困問題を交えながら、男女ともに前を向いて歩いて行ける方法を説く。
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気鋭の社会学者が現代の病巣に切り込み
ます。
「居場所」の無い男とは、散々言われて
いますが、会社を離れてしまうと、家庭
でもジャマ者扱いされて孤独に陥ってし
まう人です。
「時間」の無い女とは、昨今「女性活躍」
などと言われて、家事も育児も仕事も全
てこなすスーパーウーマンも真っ青にな
るという重圧にさらされている人です。
どちらも、皆分かっているのです。
でも社会は無言の圧力をかけてきます。
この国の未来はどうなってしまうのだろ
う、と嘆きが入ってしまう一冊です。 -
良書。
一番印象に残ったのは、大卒で働きながら子育てをする女性は超人、人を超えている。と著者が表現していること。
22歳で大学卒業後、就職、結婚、妊娠。ここまで、失敗しないでくるのは、ゴルゴ13なみのスパイパーでないと無理。少子化になる訳だ。
今は便利になり、家事も楽になったかと思いきや、家事にかかる時間は減っていない。なぜなら昔より生活の質が上がり、やる家事が増えているから。なるほど。 -
面白く読んだのに何も残らなかった
こんな人いるんだーみたいな例ぐらいしか覚えてないや -
少し前に読んだ本だが、処分するにあたってざっと見直して、これほど日本社会の宿痾を浮き彫りにした本もないな、と改めて思った。
少子高齢化社会が到来していて、子供を生める社会にしないと立ちいかない―そんなこと、もう何十年も前から言われてきたのに、少子化の度合いはさらに高まっている。昔ながらの社会観、家族観からいつまでたっても抜け出せず、場当たり的な対応しかしてこなかったつけだ。男女平等やダイバーシティなどと掛け声は立派だが、男と女のありようはかつてなく広がり、双方にとって居心地のよくない時代になってしまった。
それがデータ分析に終わるのではなく、今の社会で子育てをしている視点からの問題提起がある点が、類書と違うように思う。法制度や企業運営はもちろん、労働観や家族観のみならず、私たちの社会の公共性のあり方にまで著者は踏み込んでいく。
「生まないのが悪い」という時代錯誤的な考え方は論外だけれど、この本で指摘されているように、混んでいる電車にベビーカーが乗ってくると、ついその車両は避けてしまう、というようなことを自分もやっていて(さすがにお母さんの前で舌打ちするなどというデリカシーのないことはしないけれど)、公共性のあり方というのは、そういう姿勢にもかかわってくる話。男の関係貧困や孤独死問題など、自分にかかわるテーマもあって身につまされた。 -
日本の少子化の原因などがデータで分析されていて非常に論理的。
やはり日本の女性は世界で一番働いているんだ。社会が猛烈な勢いで変わっているのに、家族感や男女感が変わっていないのが大きな原因。