武田「成果主義」の成功法則: わかりやすい人事が会社を変える

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  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532192747

感想・レビュー・書評

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  • 2005年(底本01年)刊。著者の勤務先かつ自ら大ナタを振るった武田薬品の人事・給与制度改革の自画自賛本で、そこだけでも明らかに話半分で読むべき。加え、一番重要な、人事担当者との協議で決定される目標設定と、会社利益との関係性に関しては全く検討された様子は見えないのは致命的。結局、分社化だけが、会社側の視点だけで見るに、意味ある改革のよう。そもそもミクロな個人給与設定と、よりマクロな会社利益との因果関係は判別困難で、合意された目標設定の正誤の検証はない。成果主義は一見合理的だが、十分な検証がないままなのだ。
    労働者は個人として、経営側の方向性に物申すことができないのは致し方ないとしても、組合は一体何をしているのか。「仕事が減るなら人減らしもやむを得ない」という趣旨で組合との協議ができている等と、人事担当者(=著者)に嘯かれているのではどうしようもなかろう。
    ただし、①同一職務同一賃金の原則、②給与と無関係な意味という限定付きで、上司・人事担当者らとの協議で目標設定を検討していく点は、仕事をする上での意義は否定できないだろう。そして、それが長期的な目線で、当該本人の役職・職務内容に影響するというのなら、必ずしも不都合とは言い難いものと感じるところ。

  • 90年代に行われた武田薬品グループの人事改革のヒステリー秘話。世間では大改革と評されているようだがそれを中心的に行った方が書かれておられ当時の苦労なども感じられる。組織改革に興味ある方は一読の価値ありと思う。

  • good

  • いやあ、これ...社員は知らないと思いますよ。
    この人事制度は明らかに失敗という従業員からの評判。

    近い未来には明白になるでしょうね。
    5年後10年後?

  • 勉強中の人的資源管理関連の本。

    「わかりやすい人事が・・・」とあるが、人事制度自体は従業員にとってわかりやすいものだったと思うが、本の内容自体はけっこう難解であった。

    武田薬品は、安定した業績をあげていたが、世界で通用する企業とするために、人事制度を変えた。この気概がすごい。日本ではかなり安定していた、にもかかわらず、だ。

    製薬会社というのは、研究開発がものすごく重要。莫大な投資をしている今の研究が利益を生むのは、だいぶ先のことなのだ。開発した薬が利益を生むまで、会社を持ちこたえさせなければならない。そのため、会社の規模や安定性、健全性は非常に重要となり、先を見据えた経営が必要。

    もともと、安定した企業にある、ぬるま湯体質の会社であったため、人事制度の変更を労組と合意するのは、かなり大変だったよう。

  • 人事関連の人なら楽しめるかもしれませんが、経営戦略本としてはいまいちです。

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